転職の採用面接では、最後に面接官から「何か質問はありますか?」と聞かれますよね。
でも…
「まだ質問いいですか?」って5回目くらいに気づいて、面接官の表情が曇った瞬間…めちゃくちゃ焦りませんか?
「逆質問は熱意のアピールチャンス!」と思って準備してきた質問を全部聞こうとしたら、面接官が時計をチラチラ見始めて…。
実は私は、現役の採用担当として面接を行う中で、「逆質問しすぎて減点せざるを得ない応募者」を何人も見てきました。
そして29社の転職経験もあるからこそ、「応募する側」と「採用する側」両方の視点で、「この人、質問多すぎるな…」と思われる瞬間が分かります。
- 面接で逆質問は何個が適切なのか?
- 「他にありますか?」は社交辞令なのか本気なのか?
- 逆質問しすぎて落ちることってあるの?
- 質問が尽きた時のスマートな終わらせ方は?
- 第二新卒・既卒が「逆質問ばかり」で失敗する理由とは?
逆質問は自分をアピールできる絶好の場面ですが、「多ければいい」というわけではありません。
質問を10個も20個も準備する必要はありません。5個程度準備して、実際に使うのは2〜3個で十分です。
面接官の立場から見ると、逆質問の数や質、そして終わらせ方で、応募者の「空気を読む力」や「コミュニケーション能力」が丸見えになります。
「質問は多い方が熱意が伝わる!」と思って張り切りすぎると、逆効果になることも…。

29社転職&現役採用担当の私が、両側の視点で「適切な逆質問の数」を本音で解説します!
なお、面接に不安がある第二新卒・既卒の方向けの情報は 第二新卒の転職エージェント選び方|職歴浅い人向け【採用担当が解説】でも詳しく解説しています。
本記事では、一次・二次・最終面接ごとの適切な逆質問の数と、面接官が「この人、質問しすぎ…」と減点する瞬間をご紹介します。
「逆質問しすぎて不安…」という人は、ぜひ最後まで読んでみてください!
■面接での質疑応答が苦手な人は…
詳細記事 転職の面接で落ちまくる人必見!転職の面接で答えにくい質問集まとめ
面接で「逆質問ばかりしてしまう人」の3つの失敗パターン

●「あれも聞きたい、これも聞きたい!」と準備した質問を次々と繰り出したら、面接官の表情が固まってきた…。
そんな経験、ありませんか?
逆質問は「熱意のアピールチャンス」と言われますが、実は質問しすぎて減点される人も少なくありません。
現役の採用担当として面接を行う私が、実際に「この人、逆質問ばかりだな…」と減点してしまう失敗パターンを3つ紹介します。
①熱意のつもりが「空気読めない人」認定される瞬間
「たくさん質問すれば熱意が伝わる!」
そう信じて、準備してきた質問を次から次へと繰り出す人がいます。
でも、面接官の立場から見ると…
「この人、私の時間を奪ってる自覚ないのかな?」
と感じてしまうことがあります。
特に、一次面接や二次面接の面接官は現場社員や管理職であることが多く、面接の後にも自分の業務が控えています。
面接が予定時間を大幅にオーバーしてしまうと、「協調性に欠けるのでは?」という評価につながってしまうことも…。
実際に、私が面接した応募者の中に、逆質問を7個も8個もする方がいます。
一つ一つの質問は悪くないのですが、何個も質問を受けて「このままだとキリがない」と感じ、「お時間も限られていますので、最後に1つだけ質問はありますか?」と切り上げることもあります。

面接官も「質問してください」と言っている手前、途中で打ち切りにくいんです。
だからこそ、応募者側が「このへんで切り上げよう」と空気を読む必要があります!
②準備しすぎて「全部聞かなきゃ」病に陥る
転職サイトやエージェントから「逆質問は5~10個準備しておきましょう」とアドバイスされますよね。
それ自体は正しいのですが、問題は「準備した質問を全部消化しなきゃ!」という強迫観念に囚われてしまうことです。
すでに面接中に説明された内容なのに、「せっかく準備したから…」と重複質問をしてしまう。 面接官が丁寧に答えてくれたのに、「ありがとうございます」の一言で片付けて、すぐ次の質問へ突進する。
こんな態度では、面接官は心の中でつぶやきます。 「この人、私の話なんて全く聞いてないんだな」
実際の面接で、こんな光景をよく目にします。
メモを見ながら機械的に質問を読み上げる応募者。私が一つの質問に時間をかけて丁寧に答えても、返ってくるのは「はい、次の質問なんですが…」という事務的な反応だけ。

まるで質問チェックリストを消化するロボットのようです。
逆質問は「対話」であって、「尋問」ではありません。
準備した質問は、あくまで「引き出し」です。 全部使い切る必要なんてありません。
大切なのは、その場の空気を読んで、本当に聞きたいことだけを選び抜く判断力です。
【特に注意!第二新卒・既卒の方へ】
社会人経験が浅いと「何を聞けばいいか」の判断軸がまだ確立されていません。
だからこそ、転職エージェントの例文を全部使おうとしたり、「落ちたくない」焦りから質問を連発したりしがちです。
でも覚えておいてください。 採用担当は「この質問、どこかで見たな…」とすぐ気づきます。
例文から選ぶなら、本当に知りたい2〜3個だけ。 それがあなたの「軸」を作る第一歩です。
※第二新卒・既卒で面接経験が少ない方は → プロのサポートを受ける方法はこちら
第二新卒の転職エージェント選び方|職歴浅い人向け【採用担当が解説】
③「質問ないと思われたくない」で質の低い質問を連発
「特にありません」と答えるのは避けたい…。
その焦りが、取り返しのつかない失敗を招きます。
どうでもいい質問を無理やりひねり出してしまう瞬間。
例えば…
- 「社員食堂のメニューは何ですか?」
- 「服装は自由ですか?スニーカーでも大丈夫ですか?」
- 「始業時間の何分前に出社すればいいですか?」
- 「お昼休みはみんな一緒に食べるんですか?」
「この人、本当にうちで働く気あるの?」
こうした質問は、入社後に分かることばかり。あるいは、どう考えても些細すぎる内容。
志望度を疑われる、最悪のパターンです。
採用担当として正直に言います。 「質問の数を稼ごうとしてるな」という下心は、一瞬で見抜けます。
「これ、ホームページに書いてあるよね?」 「それ、今この場で聞く必要ある?」
こんな感想しか湧いてこない質問を連発されると、評価は急降下します。
最低限、求人の募集要項に書かれている内容は、丸暗記するくらいの気持ちで読み込んでおきましょう!
募集要項に書いてあることを質問するのは、「準備不足」の烙印を押される最短ルートです。
覚えておいてください。
質問の「数」で勝負しても、「質」で負けたら意味がないんです。
質問がなくなったら、無理にひねり出すより、潔く締める勇気を持ってください。 それこそが、本当のプロフェッショナルな態度です。

ただし、「緊張したから早く帰りたい」という理由で質問を放棄するのは論外ですよ!
■面接官が注目しているポイントを知りたい方は…
詳細記事 面接官が必ず見ているポイント6選!鉄板で外せない超基本事項
【段階別】逆質問の適切な個数と時間配分

●「結局、逆質問って何個がベストなの?」
これは、転職活動中の方から最もよく聞かれる質問です。
それでは、実際に面接の段階ごとに何個の逆質問が適切なのかを解説します。
一次面接:2~3個が理想
一次面接では、現場社員や人事担当者が面接官を務めることが多いです。 この段階で見られているのは、「基本的なコミュニケーション能力」と「職種への適性」。
深掘りより、まずは会話のキャッチボールができるかどうかです。
採用担当として断言します。 2~3個の逆質問をする応募者が、最も好印象です。
なぜか?
「企業への関心」と「時間への配慮」の絶妙なバランスが取れているからです。 多すぎず、少なすぎず。まさにゴルディロックスゾーン(ちょうど良い範囲)です。

一次面接は、お互いを知る「ファーストコンタクト」です。
企業のことをまだ深く知らない段階だからこそ、3個程度の質問は自然な流れ。
ただし重要なのは、質問を投げっぱなしにしないこと!
面接官の回答に「なるほど!それなら私の経験が活かせそうです」と反応したり、「具体的には〜ということですか?」と深掘りしたり。
会話を「膨らませる力」こそが、あなたの魅力を伝える最高の武器になります。
現場社員が面接官の場合、『もし入社してもこの人苦手だな…』と思われたら、その時点でアウトです。
相性の問題もあるので、落ちても必要以上に落ち込む必要はありません。
二次面接:2~3個が理想
二次面接では、配属部署の管理職クラスや中堅社員が面接官を務めることが多いです。
この段階で見極められるのは、「業務遂行能力」と「自社へのマッチ度」。
つまり、「うちの会社で本当に活躍できるか?」という現実的な視点です。
ここで差がつく重要なポイント。 一次面接の「広く浅く」から、二次面接の「狭く深く」へシフトすることです。
具体的で深い質問をぶつけることで、面接官は確信します。 「この人、本気でうちを研究してきたな」と。
- 「一次面接で○○とお聞きしましたが、実際の業務では具体的にどこまでの権限と責任を持てますか?」
- 「入社までに身につけておくと即戦力になれるスキルや知識は何でしょうか?」
- 「御社の強みである○○は、現場レベルでどのように競争優位性を生み出していますか?」
違いが分かりますか?
すべて「一次面接の情報を踏まえた発展的な質問」になっています。

二次面接の逆質問は、あなたの「本気度」を測る最終試験です。
一次面接で仕入れた情報を武器に、「私はここまで考えています」という深い理解を示してください。
面接官は気づきます。 「この人は表面的な興味じゃない。本当にうちで働く覚悟を決めている」
その瞬間、あなたは他の応募者から一歩抜け出すのです。
最終面接:1~2個が理想
実は、二次面接で内定が出ることも多いですが、最終面接まで進んだ場合の話をしましょう。
最終面接では、社長や役員クラスが面接官を務めることが多いです。 この段階で見られているのは、「入社意欲の高さ」と「企業の将来ビジョンへの共感」。
もはやスキルの話ではありません。 「この人と一緒に会社の未来を創れるか?」という視点です。
重要な事実をお伝えします。 最終面接は「確認の場」であることがほとんど。つまり、すでに採用はほぼ決まっています。
一次・二次面接で疑問点は解消されているはずなのに、ここで質問を5個も6個もぶつけたら?

「え?まだそんなに不安があるの?本当にうち来る気ある?」
経営陣が内定を出しても辞退されたら、『経営陣の見る目のなさ』が社内でクローズアップされます。だからこそ、あなたの本気度を厳しくチェックしているんです。
採用担当として何度も見てきました。 最終面接で質問攻めにして、自ら内定を逃す応募者を。
経営層だからこそ答えられる、たった1~2個の本質的な質問。
それが、あなたの「覚悟」を示す最高の方法です。
威力を発揮する逆質問
- 「社長から見て、今後5年で御社が目指す姿と、そこで私に期待される役割は何でしょうか?」
- 「御社の事業展開において、最も重要視されている価値観を教えていただけますか?」
- 「競合他社(A社やB社)では〇〇という戦略ですが、御社ではどのような差別化を図られていますか?」

最終面接は「プロポーズの場」だと思ってください。
すでに相思相愛なのに、「本当に結婚して大丈夫?」と何度も確認されたら、相手はどう思うでしょう?
1~2個の洗練された質問で、あなたの「決意」を伝える。 それが、内定を確実にする最後の一手です。
「他にありますか?」は社交辞令?見極め方
面接官から「他に質問はありますか?」と聞かれた瞬間。
冷や汗が流れませんか? 「これ、本気で聞いてる?それとも早く終わりたいサイン?」
採用担当として面接する側に立って、衝撃の事実を知りました。 面接官によって、この言葉の「本気度」が180度違うんです。
本気で聞いてほしいサイン(ポジティブ)
💚 面接官が前のめりで目をキラキラさせている
💚 「遠慮なく何でも聞いてくださいね」と温かい言葉を添える
💚 腕時計を外したり、スマホを裏返したりする(時間を気にしない姿勢)
💚 「いい質問ですね!」と前の質問を褒めてくれた
⚠️ 社交辞令のサイン(注意)
🟠 面接官が時計をチラッと見る(しかも2回以上)
🟠 「もし…あれば…」とトーンが急降下
🟠 すでに予定時間を10分以上オーバー
🟠 次の面接者が部屋の外で待っている気配がする
🟠 面接官が書類を片付け始めた
迷った時の必殺技があります。
「本日は丁寧にご回答いただき、疑問点はすべて解消できました。むしろ、お話を伺って御社で働きたい気持ちがさらに強くなりました。ありがとうございます」
この一言で、どちらのパターンでも好印象を残せます。

面接官も人間です。 「早く終わりたいオーラ」は必ず出ます。
そのサインを見逃さず、スマートに締められる人こそ、「空気が読める優秀な人材」として評価されるのです。
逆質問の「終わらせ方」で差がつく!スマートな締め方

「質問がなくなっちゃった…どうしよう…」
準備してきた質問が面接中に全部解消されて、頭が真っ白になった経験、ありませんか?
採用担当として断言します。 逆質問は「何個聞くか」より「どう終わらせるか」で、合否が決まることがあります。
絶対NGな終わり方:ダラダラ地獄
質問が尽きたのに、必死で次を探そうとして生まれる「死の沈黙」。

「準備不足?それとも頭が回らないタイプ?」
実際の面接で、焦っている応募者は一瞬で分かります。
目が泳ぎ、手が震え、「あの…えっと…」を連発する姿を見ると、評価シートに「△」をつけざるを得ません。
『内定をいただけそうでしょうか?』なんて聞くのは論外。
ここは謙虚に『果報は寝て待て』です!
採用担当者が認める終わり方:感謝と決意の黄金フレーズ
質問が尽きたら、潔さこそが武器になります。
合格者が使う締めの言葉
「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。 面接を通して、御社で働くイメージが鮮明になり、入社への意欲がさらに高まりました。 もしご縁がありましたら、必ず御社の期待を超える成果を出したいと考えております」
この瞬間、面接官は確信します。 「この人なら、うちで活躍してくれる」
💬 質問がなくなった時の必勝フレーズ集
| 💡 パターン | 🗣 フレーズ例 |
|---|---|
| ①理解が深まった型 | 「いくつか質問を用意しておりましたが、本日の面接で想像以上に詳しくご説明いただき、すべて解消できました。むしろ御社への理解が深まり、ますます入社したいという気持ちが強くなりました。」 |
| ②実践で学ぶ型 | 「面接で十分にお聞きできたので、現時点での疑問はございません。あとは実際に現場で手を動かしながら、都度質問させていただき、一日も早く戦力になりたいと考えております。」 |
| ③感動を伝える型 | 「正直、ここまで丁寧にご説明いただけるとは思っていませんでした。社員を大切にする御社の姿勢が伝わってきて、ぜひこのチームの一員になりたいと強く感じました。」 |

覚えておいてください。「質問がない=興味がない」は、完全な誤解です
「すでに理解できました」と堂々と言える人こそ、本当に優秀な人材。
なぜなら、それは「あなたの説明力が素晴らしかった」という最高の褒め言葉だからです。
※まれに「質問はありますか?」と聞かれない場合もありますが、 その際は無理に質問する必要はありません。
■それでも面接だと緊張しまくる人は…
面接で頭真っ白!面接 スラスラ言えない…【パニくらない対策方法】
まとめ:逆質問は「量より質」、そして適量を知ることが成功の鍵
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
覚えておくべき3つのポイント
✅ 適切な数:一次・二次面接で2〜3個、最終面接で1〜2個
✅ 準備は5個、実際は2〜3個が黄金比
✅ 質問が尽きたら、無理せず感謝で締める
逆質問は「多ければいい」わけではありません。 面接官が本当に見ているのは、あなたとの会話のキャッチボールです。
【転職成功への次のステップ】
「理論は分かったけど、実践できるか不安…」
そんな方は、転職エージェントの模擬面接で練習するのも選択肢の一つです。 特に第二新卒・既卒の方は、面接経験が少ないため不安も大きいはず。
▼第二新卒・既卒向け転職エージェント完全ガイド
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