●有給消化について会社に言い出しづらい…
●残っている有給休暇は退職までに全部取得できる?
●退職するから有給消化したいけどできない…
●退職するのに会社が有給消化させてくれない…
有給休暇は労働者の権利です!
使えるものはしっかり使って次の仕事までの英気を養いましょう!
本記事で退職にまつわる有給休暇のモヤモヤを解消できます!
■まだ在職中なら、働きながら有給を有効活用しましょう!
詳細記事 転職活動がバレたらクビ?働きながら成功するやり方【5つの注意点】
有給消化させてくれない…?「年次有給休暇」とは?
なんとなくわかっているつもりだけど、モヤモヤの有給休暇について今一度おさらいをしてみましょう!
有給休暇の付与条件と日数は?
●入社から6か月を経過し、その期間の全労働日の8割以上出勤した場合には、労働者は有給休暇を取得することができます(労働基準法39条)
雇入れの日から6ヶ月経過した時点で10日間付与され、その後は1年ごとに付与されます。
雇入れの日から起算した勤続期間 | 付与される休暇の日数 |
6か月 | 10労働日 |
1年6か月 | 11労働日 |
2年6か月 | 12労働日 |
3年6か月 | 14労働日 |
4年6か月 | 16労働日 |
5年6か月 | 18労働日 |
6年6か月 | 20労働日 |
有給休暇の付与日数の上限は20日間です。(6年半以降継続勤務した場合)
●年次有給休暇は、労働者が請求する時季に与えなければならないと労働基準で定められています。
会社側は、労働者が請求した時季に年次有給休暇を与ることが事業の正常な運営を妨げる場合にのみ、他の時季に年次有給休暇を与えることができます(時季変更権)
しかし年次有給休暇を認めないことは法律違反です!
法律で認められた当然の権利であり、労働者はこれを行使することで賃金が支払われる休暇を取得することができます。
使いきれなかった有給はどうなる?
●有給休暇は繰り越し可能です。
付与された年度以内に使用できなかった場合でも、翌年度に繰り越して利用することができます。
しかし「仕事を何度も休むのは悪い…」と遠慮していると期限切れで使えなくなってしまいます…
有給休暇には2年間という時効があります。もし期限を超えて有給を利用した場合場合でも、容赦なく繰り越し不可能で消滅してしまいます…
有給休暇の付与日数の上限は、6年半以降継続勤務した場合の20日間です。
つまり繰り越せる日数の上限が20日間なので、有給休暇のMaxは40日間ということです!
もったいないから有給休暇は計画的に消化しましょう!
退職まで有給消化40日分あるんだけど…
会社を辞める時、有給休暇は使える?
退職時に有給消化させるのは企業側の義務です!
● そもそも会社を辞めるのに、有給休暇は使えるのでしょうか?
結論から言うともちろん使えます!
有給休暇の取得は労働者に与えられた権利であり、これを会社が拒むことはできません!
取得させることは会社としての義務です。
有給消化はいつまで使える?全部有給でもいいの?
消化できなかった分の有給休暇は消滅してしまいます…
●有給休暇を行使するのは労働者の当然の権利です!
いつどのように使っても、あなたの自由です。
ただし退職日までしか使えないので注意が必要です!
有給を有効活用するには計画的に退職前までに使い切ることが重要です。
有給消化は退職届を提出後、最終的な退職日が決定してからの申請で問題ありません。
あなたの業務の後任者への引継ぎを考慮しての早めに申請するのがいいでしょう!
有給休暇が残っていても、退職日を迎えるとその時点で残っている有給休暇は同時に消滅してしまいます…
有給休暇が取れない…言い出せない時の【裏技】
●「うちの職場は雰囲気的に有給休暇を取る人がいない…」「社内の雰囲気的に言い出せない…」なんて職場もこの世には存在します。
そこで私がいつも使っている裏技をお伝えします。それは有給申請の提出先(一般的には上司)のお偉いさんが、トイレやランチで席を外した瞬間を狙って、申請用紙をそのまま置いてくることです。
風などで飛ばないように、念のためPCのマウスを文鎮代わりに上から被せて置けば「任務完了!」です。
後はなるべくその日は顔を合わせないように、外回りにでも行っちゃえばOKです。
内勤の人は、上司が戻ってきて机の上の「有給申請書」を気づくか気づかないかのタイミングでトレイなどに逃げ込んでその場をやりすごせば何とかなるはずです!
もし、問い詰められても「離席されてたんで置いときました!」で乗り切りましょう!
ランチタイムの離席時が狙い目です!
退職にあわせて有給消化したいが拒否された…
● 退職が決まったので、「残っている有給休暇を全部使って辞めたい!」
それなのに「有給消化ができない…」・「会社が有給消化させてくれない…」・「怒られる」なんてトラブルはありませんか?
うちには有給消化なんて制度ないよ!
なぜ会社は有給を使わせたくないの?
クソ会社だから退職するんだけど、せめて最後くらいは気持ち良く辞めさせてくれよ…
●なぜ会社は気持ちよく、有給消化をさせてくれないのか?
答えは「無駄な人件費」と考えているからです!
有給を使わせてくれない会社のお偉いさんは、出勤していない=1円も生み出していない
つまり有給で休んだ日は生産性がゼロなのに、人件費として給料が発生するというわけで、有給を余計なコストと目の敵にしております。
有給は当然の権利ですが、長い目で見れば、従業員のモチベーションや仕事の質・生産性上がるというメリットがあります。
「有給を使われると困る!」なんて、のたまうセコい会社は辞めて大正解ですが、現実に有給消化をさせてくれない会社が存在するのです…
有給の取得拒否は違法!どうすればいい?
有給休暇の取得拒否をする法律違反です!
●有給休暇取得の要件を満たしているにもかかわらず、合理的な理由もなく拒否した場合には、労働基準法第39条の違反となり、使用者に対して、6か月以下の懲役または、30万円以下の罰金が科されます(労働基準法119条)。
懲役10年で罰金3億円!もしくは1年間の営業停止などもっと重刑にすべきです!こんな小便刑だからブラック企業はあとをたちません!
退職時の有給消化を拒否られたら… 労働基準監督署に相談!
●退職時に有給を使わせてくれないなら… まずは労働基準監督署に相談しましょう。
労働基準監督署は公的機関なので当然無料で相談できます。
労働基準法違反が認められれば、会社への指導や是正勧告をしてもらえる可能性があります。
■各都道府県労働局 総合労働相談コーナー(労働問題)
総合労働相談コーナーの所在地は各都道府県労働局、全国の労働基準監督署内などの379か所に設置されています。
通報すれば会社への立ち入り調査が行われ、改善指導してくれます!
退職時に有給消化するなら弁護士が最強!
労働基準監督署が頼りにならなければ専門の弁護士が最強!
●労働基準監督署に相談・通報したけど、「動いてくれない…」・「動いてくれるにしてももう退職日が迫っている… 」
それなら労働問題専門の弁護士に依頼するのが最善策です!
ついでに未払い残業代も請求しましょう!
参考記事 退職代行/弁護士みやびなら失敗しらずでトラブル解決!おすすめ理由
未払い残業代請求や有休消化の交渉をお願いするなら鉄板です!
■辞めることすら許されないブラック企業なら…
参考記事 退職代行でおすすめのガーディアンはやばい? 評判や口コミは?
■結局、退職代行と弁護士ならどちらがおすすめ?
参考記事 【退職代行比較】弁護士みやびVSガーディアン!失敗しない選び方
■次の職場ではあなたの力でブラック企業化を防ごう!
参考記事 労働トラブル相談士って知ってる?資格取得で企業のブラック化を防げ!
退職時の有給消化だといくらもらえる?
● 退職時の有給消化だと給料が減る?
!たとえ退職する人でも有給休暇取得は労働者の権利です。
しかし給料が減る場合もあります…
下記では有給消化した場合の「給料計算方法」をご紹介します。
ちなみに有給が繰り越しあわせてMax40日残っている人は「通勤交通費はどう計算されるの?」と疑問がわくかもしれません。
その間に「ボーナスも支給される期間なんだけど辞める人でももらえるの?」なんて不安な人も下記を読み進めてみてくださいね。
退職時に有給消化をする場合の給料額の計算は?
退職するから有給消化をするけど給料は「どう計算されるの?」
● 有給休暇の取得は法律で定められていますが、実はこの場合に支払われる賃金計算方法は法律に定めがありません。
そのため、各社の就業規則に基づく計算方法により算定・支給するのが通常です。
大きく分けて2つのパターンでの計算方法があります。
【通常通り、出勤したとみなした計算方法】
● 通常、欠勤した日は賃金控除されますが、有給休暇を取得した場合は、通常通り勤務したものとみなして給料を計算する方法です。
この計算方法であれば、有給休暇の取得により賃金が減少するということがありません。
ただし残業代等が考慮されていません。
●「今までは残業代で結構稼いでいたんだけど…」なんて人なら、下記の計算方法の会社だと助かりますね!
【平均賃金をもとにした計算方法】
●ここでいう平均賃金とは、全社員の給料相場の平均値という意味ではありません…
労働基準法で定められている平均賃金により算定する方法があります。
原則として過去3か月間に、その労働者に支払われた 賃金の総額 を、その期間の総日数(暦日数)で割り算した金額を1日の平均賃金と考える方法です。
この計算方法だと、過去3ヶ月間に支払われた残業代も賃金に含まれるので、通常の賃金よりも金額が高くなることもあります。
逆に賃金が時間額や日額、出来高給で決められており労働日数が少ない場合などは、通常の賃金よりも金額が低くなることもあります…
しかしこのような理不尽な場合は法律が味方してくれます。総額を労働日数で割り算した6割に当たる額の方が高い場合はその額を適用します( 最低保障額 )。
退職で有給消化日以外の公休の給料は?
●たとえば有給消化して退職する場合で有給休暇が10日残っていたとします。その期間内に土日2日の公休があり退職日が12日だとします。
この場合、退職までの在職期間は12日間ですが、給料は何日分もらえるのか?2パターンあります。
あなたの会社の就業規則に則り日数計算されます!
月給が30万円で所定労働日数が20日だった場合
【出勤日数で計算のパターン】30万円×10日/20日=15万円支給。
出勤日数と所定労働日数をもとに計算する会社がほとんどです。
本来、公休日には賃金支払義務は発生しませんので、12日分ではなく年次有給休暇分の10日分のみの賃金支給となるのは仕方ないですね…
しかし中には暦日で計算する会社もあります…
【暦日で計算のパターン】30万×10日/30日=10万円とするケースもあります…
暦日パターンで計算された会社を辞めた時は度肝抜かれました…やっぱこういう会社は人の出入りが頻繁ですね…
「え!?計算間違いじゃないの?」と私も明細を最初に見たときは自分の目を疑いました…
退職で有給消化する時の交通費はもらえるの?
● 有給消化中の通勤交通費や定期代はどうなるのか?
通勤交通費は、法的に義務付けられたものではないため、これも各社の就業規則に則ることになります。
①数か月分の定期券を先払いでもらっている場合
➡退職日以降も有効期限が残っている場合退は、残りの日数分を給料から天引きされるパターンが多いです。
②毎月定期代を支給されている場合
➡基本、出勤する・しない問わず退職日までの交通費は出る会社が多いです。
しかし定期の払い戻しは一か月単位(払い戻いがない場合もある)なので、毎月定期を購入している人は、退職までの1か月は定期購入ではなく、現金で購入がおすすめです。
退職する従業員が全期間にわたって有休消化する場合は、交通費を支給しない会社もあります。
③定期代ではなく出勤日数分の交通費を後払いしている場合
➡実際に出勤した日数分を支給する会社もあります。
交通費については法律で定められていません!すべてはあなたの会社の就業規則次第です。
退職で有給消化するとボーナスがもらえない?
退職日までの有給休暇消化中にボーナス支払日がきたらボーナスはもらえるのか?
●あなたが会社を退職する際、ボーナスをもらえるかどうかは重大な問題ですよね?
実はボーナスもあなたの会社の就業規則によります!
会社にはボーナスの支払いは義務がありません…法律では定められていないので各企業の就業規則に則ります。
もし、あなたの会社で「支払日時点で会社に在籍していること」を条件としていれば、有給休暇消化中でも、もらうことができます。
有給休暇消化中であっても、退職日まではその会社の社員です。
●ただし会社によっては、ボーナス支給日の時点で退職することが決定している場合に、査定での評価が下がり、ボーナスを不支給・減額されるケースもあります…
あなたの会社(就業規則)がホワイト企業であることを願います!
退職で有給消化するけど、みんなに挨拶するのはいつ?
● 退職の挨拶は個々人の判断なので、挨拶をするのもしないのも自由です。必ずしも実行しなければならないわけではありません。本当に毎日が苦痛の連続で「ようやく辞めれる!」と安堵している人もいらっしゃるはずです。
でも有給消化をするということは、最低でも半年以上は会社に在籍していたということです。(有給は6か月以上の勤務で発生)
みんなにお世話になったという気持ちのある人は、なるべく気持ちよく職場を去って行きたいものですね。
「いつ退職の挨拶をするのか?」これは有給休暇をどう使うのかによっても変わってきます。
引継ぎ業務で作業の合間をぬって取得するのか?もしくは全部まとめて取得するかによります。
一般的には有給消化前の最終出社日か退職日に挨拶をする人がほとんどではないでしょうか?
私は身も心も自由になりたいので、最初に引継ぎして、残りは退職日まで有給を全消化する派です!
私は挨拶も最終出社日に済ませて、退職日にはそのままフェードアウト派です
■あなたが辞めても会社は回る!つまり悩むだけ損です!
詳細記事 円満退職が必要ない場合は?真の円満退社は存在しない…悩むだけ損!
有給消化中にアルバイトや転職先で働いてもいいの?
●働かなくても給料が入ってくるなんて!「有給消化サイコー!」
でも消化日数が多いと「ど暇」なのでアルバイトや副業でもして働こうかな?と思うことがあるかもしれません。
新しい転職先で「早く来て働いてよ!」とお声がかかるかもしれません。
本件については一言で言いあらわせませんので、下記の記事でがっつり詳しく解説しているので、
よければ参考にしてみてください。
詳細記事 退職で有給休暇消化中にアルバイトしてもいいの?【守るべき注意点】
保険証はいつ返却する?
●保険証は退職日当日に返却しましょう!
急いで早く返しても、退職までに病気やケガをしないという保障はありません。
退職日に出社しない予定なら、事前に会社に「退職日に郵送で返却する」旨を伝えておくのがいいでしょう。
退職予定で有給消化中の社会保険料は?
●社会保険(健康保険・厚生年金保険・健康保険)の資格の喪失日は退職日の翌日となります。
例えば、5月末日に退職した場合は、6月1日が資格喪失日になります。
資格喪失日から起算して5日以内に「健康保険・厚生年金保険資格喪失届」を所轄の年金事務所や健康保険組合に提出する必要があります。
保険料は資格喪失日を含む月の社会保険料は徴収されません。
例えば6月15日退職の場合、資格喪失日は6月16日になり、この場合、6月分の社会保険料は徴収されないことになります(5月分は徴収されます)
もし6月末日に退職した場合は、資格喪失日は7月1日になりますので、6月分の社会保険料は徴収されることになります。
有給消化中でそのまま退職する人は、有給消化が終了した日の翌日が資格の喪失日となります。
■転職先の給料が今より下がる人は必見!
詳細記事 前職より給料が下がった…就業促進定着手当とは?【知らなきゃ損】
まとめ:【知れば安心】退職前の役立つ有給消化!ハウツーもの
■退職してもまだ次の仕事が決まっていない人は
詳細記事 失業したらもらえるお金【ハローワーク一覧】受給条件も徹底解説!
詳細記事 失業保険がもらえる条件|日額計算から自分のもらえる金額がわかる!
■仕事を探すなら転職エージェントが近道!
詳細記事 初めての転職エージェントどこがいい?掛け持ちで複数利用がおすすめ
詳細記事 ハイクラス転職サイト|20代~50代のおすすめエージェントまとめ
コメント