研修期間の途中で仕事を辞めたとき、派遣会社の担当者が私の代わりに派遣先へ頭を下げてくれました。電話を受ける仕事が、どうしても合わなかったからです。
だから、クレームの電話が鳴るたびに体がこわばる感じも、入社1年目でもう辞めたいと思ってしまう後ろめたさも、他人事とは思えません。
先に結論を言います。クレーム対応が辛いのは、新入社員としてごく普通の反応です。そして「クレーム対応が向いてない」と分かったことは、次の仕事を選ぶときにかなり使える材料になります。
この記事では、あのとき分かった「向いてないのは電話そのものではなく、仕事の形のほう」という話を軸に、限界のサイン、辞める前に試せること、次の仕事の選び方、辞め方までをまとめます。

辞めるか続けるか、まだ決めてなくても読んで大丈夫?

大丈夫です。辞める前に試すことも、辞めたあとの仕事選びも両方書いています。
クレーム対応が辛くて辞めたいのは、新入社員として普通の反応

まずは「辛いと感じる自分がおかしいのでは?」という不安から片付けておきます。
新入社員に理不尽なクレームが回ってきやすい理由
クレームは、最初に電話を取った人や窓口に立っている人が受けます。そして電話番や窓口は、たいてい新入社員の担当です。
つまり新人は、仕事を覚える前からクレームの最前線に立たされる位置にいます。
しかも新人には「それはできません」と言い切る権限がありません。「確認します」と保留するしかなく、待たされた相手はさらに苛立ちます。
慣れた先輩なら早めに上司へ回す判断ができますが、新人は自分で何とかしようとして抱え込みます。
理不尽なクレームがきついのは、あなたの能力の問題ではなく、立たされている位置の問題です。
「慣れれば大丈夫」が当てはまる人・当てはまらない人
「そのうち慣れるよ」と言われたことがあるかもしれません。
これが当てはまるのは、辛さの原因が「何を聞いて、いつ上司に代わればいいか分からない」という手順の問題の場合です。手順は覚えれば済むので、数ヶ月で楽になる人は多いです。
当てはまらないのは、手順は分かっているのに電話が鳴るだけで体が反応する場合や、言われた言葉が何日も頭から離れない場合です。
これは慣れではなく適性や消耗の問題なので、時間が解決してくれるとは限りません。
私は新人を「新人」として見る期間は1年だと考えています。季節を一通り回ると、仕事の流れがだいたいつかめるからです。1年近く経っても手順ではなく体のほうが拒否しているなら、慣れを待つより別の手を考えたほうがいいです。
「辞めたいなんて甘えかな?」とまだ迷っているなら新卒1年目の転職は甘え?採用担当が本音で答える「辞めていい人」】
手順を覚えれば楽になるタイプか?慣れでは解決しないタイプか。
それは、電話が鳴ったときの体の反応や、休みの日の過ごし方を見ると分かります。
クレーム対応のストレスが限界に近い3つのサイン

クレーム対応のストレスは、本人が気づく前に生活のほうに出てきます。
次の3つのうち当てはまるものがあれば、「まだ頑張れる」と自分に言い聞かせるのは一度やめてください。
電話が鳴るだけで動悸がする・怖い
クレームかどうか分からない電話でも、着信音だけで心臓がバクバクする。自分の席の電話でなくても体がびくっとする。これは、クレームの電話と着信音が体の中で結びついてしまっている状態です。
クレームの中身を思い出して怖いのは普通です。でも、まだ何も起きていない着信の段階で体が反応するなら、ストレスが日常にまで入り込んでいます。
休みの日も次のクレームのことを考えてしまう
休日なのに「月曜にまたあのお客さんから電話が来たら」と考えてしまう。日曜の夕方になると気分が沈んで何も手につかない。こうなると、休みの日が回復のための時間として機能していません。
休んでも疲れが抜けない状態が続くと、平日にさらに削られるので、消耗は少しずつ積み上がっていきます。
「自分が悪い」という言葉が頭から離れない
明らかに理不尽な要求だったのに、「自分の言い方が悪かったから」「もっとうまく対応できたはず」と何度も思い返してしまう。お客さんに言われた言葉を、自分で自分に言い続けている状態です。
反省と自分を責めることは別物です。反省は「次はこうする」で終わりますが、自分を責める考えには終わりがありません。

全部当てはまってるかも…

それなら、次の章の私の話がたぶん役に立ちます。
私自身も、電話を受ける仕事で似たところまで追い込まれたことがあります。
電話を受ける仕事が合わなかったのは私も同じ|研修期間中に辞めたコールセンター系の話

私(PAPAO)はこれまで29の会社で働いて辞めてきました。試用期間のうちに辞めたところも多く、自慢できる数字ではありません。
その中で、今でも「一番合わなかった」と言い切れるのが、派遣で入ったコールセンター系の仕事です。
テレアポは平気だったのに、電話を受ける側はまったくダメだった
それより前に、アルバイトでテレアポをしていたことがありました。
こちらから電話をかけて話す仕事で、苦になった記憶はありません。
だから「電話の仕事なら大丈夫だろう」と思って応募しました。
結果は真逆でした。受ける側の仕事は、相手の話を聞きながらメモを取り、画面を見てキーボードを打ち、その場で判断して答える、を全部同時にやります。ブラインドタッチが苦手な私は、聞く・書く・判断するのどれもが追いつきませんでした。
そのうえ、一件ごとの責任が重い仕事でした。10人以上が同時に入った研修期間中で、私は辞めることになりました。
辞めるときに一番重かったのは罪悪感だった
冒頭で書いたとおり、辞めるときは派遣会社の担当者が一緒に派遣先へ謝りに行ってくれました。
自分が合わなかったせいで、他人が頭を下げている。29社のうち派遣会社を通したのはこの1社だけで、間に人がいたぶん、ほかの会社を辞めたときより罪悪感がずっと重かったです。
職場の環境は、むしろまともなほうでした。ひどい会社だったなら「会社が悪い」と思えましたが、そうではなかったので「自分がダメなんだ」という気持ちだけが残りました。その劣等感は、今も少し残っています。
もしあなたが「会社は悪くないのに、自分だけ耐えられない」と感じているなら、それは会社の良し悪しとは別の、適性の話です。
向いてないのは「電話」ではなく「追われる形の仕事」だった
その後、営業の仕事に就くと、苦にならずに続きました。営業も人と話す仕事で、電話もかけます。それでも平気だった理由を考えると、違いは一つでした。
自分から仕掛ける仕事か、相手から来るものに即座に応える仕事か、です。
私が合わなかったのは後者でした。いつ来るか分からない電話に、その場で正解を出し続けることを求められる。この「追われる形」が合わなかったのであって、人と話すことが苦手だったわけではありません。
クレーム対応は、この「追われる形」の典型です。だからこそ、辛いのが「人と話すこと」なのか「来たものに即答すること」なのかを分けて考えてみてください。答えによって、次に選ぶ仕事がまったく変わります。

人と話すのが苦手なわけじゃない、ってこと?

そう。こっちからガンガンかけるテレアポは平気だったんです。
ただ、仕事を変える前に、今の職場で試せることが3つあります。
上司に代わる条件を決めておくこと、相談の仕方を変えること、異動を相談することです。
辞める前に試したいクレーム対応の対処法3つ

辞めるかどうかを決める前に、今の職場で打てる手を打っておくと、辞めるにしても残るにしても判断がぶれなくなります。
どれも明日から試せるものです。
上司に代わるタイミングと言い方を先に決めておく
新人がクレームで消耗する一番の原因は、「どこまで自分で対応すればいいのか」が分からないまま電話を受けていることです。そこで、先に上司に確認しておきます。
「返金や交換の話になったら」「同じ要求が2回繰り返されたら」など、上司に代わる条件を具体的に決めてもらいます。
代わるときの言い方も用意しておきます。「私ではお答えしかねますので、責任者に代わります。少々お待ちいただけますか」と言えれば十分です。
上司に代わるまでの間は、相手の言ったことを「◯◯ということですね」と復唱すると、「聞いてるのか」と怒鳴られにくくなります。
上司には「辛い」ではなく「何と言われたか」を相談する
「クレーム対応が辛いです」と相談すると、上司は「慣れるよ」くらいしか返せません。
「お客様から◯◯と言われたとき、どう答えるのがよかったでしょうか」と、実際のやりとりで聞いてください。上司も答えやすく、あなたも次に使える答えがもらえます。
2026年10月1日からは、改正労働施策総合推進法で、企業にカスタマーハラスメント(カスハラ)の防止措置が義務づけられました。会社として対応ルールや相談窓口を整える流れになっているので、「一人で受け続けるのはおかしい」と相談しやすい時期でもあります。
「そもそも上司に話しかけるのが怖い」という人は、新卒で人間関係に疲れた時の対処法|入社1ヶ月から使える5つの改善策を試してみてください。
部署異動の相談は直属の上司に先に話す
お客様と直接やりとりしない部署への異動も、選択肢の一つです。
相談するなら、人事より先に直属の上司に話してください。
私の会社で、中途で営業として入った人について「使えないから倉庫に回そう」という声が社内で上がったことがありました。そのとき私が「自分が育てる」と言って止め、その人は実際に育ちました。
異動は制度で決まるように見えて、実際は本人のいないところで誰かの一言で決まったり覆ったりします。だから、日ごろ一番近くにいる上司を味方にしておくのが一番効きます。
伝え方は「逃げたい」ではなく、「お客様対応より、裏方の仕事で力を出せる気がしています」と、どこで貢献したいかを言う形にすると、前向きな相談として受け取ってもらえます。
異動を叶えた人は、その前に何をしていたのか?配属ガチャでハズレた部署から異動できた人が、そこで何をしていたか?】
3つ試しても、電話が鳴るたびに体が固まるのが変わらないなら、仕事そのものを変える段階です。
次の章では、クレームの少ない職種を並べる前に、選ぶときに見る軸を1つだけ決めます。
クレーム対応が向いてない人の転職先は「受ける仕事か、仕掛ける仕事か」で選ぶ

「クレームのない仕事」を探すと、人と関わらない仕事ばかりに目が行きがちです。
でも前の章で書いたとおり、見るべきは人と話すかどうかではなく、その仕事が「受ける」形か「仕掛ける」形かです。
クレームの電話を受けない仕事(製造・倉庫など)
一番わかりやすいのは、相手がお客さんではなくモノの仕事です。工場のライン作業や品質チェック、倉庫でのピッキングや梱包などは、電話を取る役がほとんどありません。
その代わり、体力を使う日や同じ作業が続く日があります。クレームがないことだけで選ぶと、別の理由で続かないこともあるので、倉庫を考えているなら倉庫内作業はやめとけ?やめたほうがいい7つの理由【腰痛・低賃金・将来性】で、きついところを先に確認しておいてください。
人と話す仕事でも続く場合がある(自分から仕掛ける営業・ルート配送など)
人と話すこと自体が嫌いでないなら、対人の仕事を丸ごと避ける必要はありません。たとえば営業は、自分からアポを取り、提案の順番も自分で決めます。決まった取引先を回るルート配送も、動き方を自分で組み立てられます。
どちらもクレームがゼロの仕事ではありません。ただ、いつ来るか分からない電話に即答し続ける仕事とは、しんどさの種類がまったく違います。私が営業で続いているのも、このためです。
営業が気になるけれど自分にできるか不安なら、未経験営業は本当に「やめとけ」なのか?第二新卒➡意外な魅力と成功のコツも読んでみてください。
「事務職ならクレームがない」は思い込み
クレームから逃げたい人がよく候補に挙げるのが事務職ですが、ここは注意が必要です。
事務職は代表電話や問い合わせの窓口を兼ねていることが多く、電話のクレーム対応に悩む事務職の人は珍しくありません。
事務職を受けるなら、求人票に「電話対応」「来客対応」と書かれていないかを確認し、面接では「1日にどのくらい電話があって、主に誰が取っていますか」と仕事の中身を聞いてみてください。
\「電話を受けない仕事がいい」と言うだけで、候補を出してもらえます/
登録は無料。今すぐ辞めなくても「クレームの電話を受けない仕事はありますか」と聞くだけで大丈夫です。
行きたい方向が決まっても、面接で「なぜ1年で辞めるんですか」と聞かれた瞬間に言葉が詰まったら、そこで終わります。
「クレームが辛くて」と正直に言っていいのか。次はその答え方です。
クレーム対応が辛くて転職するときの面接での伝え方
「クレームが辛くて辞めました」と正直に言っていいのか、迷う人は多いと思います。ここは、採用側から見た話をします。
「クレームが辛かった」をそのまま言わなくていい
面接で「クレーム対応が辛くて限界でした」とだけ言うと、面接官は「うちでも嫌なことがあったら辞めるのかな」と受け取ります。
辞めた理由そのものは本当でも、そこで話が止まると損をします。
面接で話す理由は、本心そのままである必要はありません。大事なのは、次の仕事につながる形に組み立ててあることです。
たとえば「クレーム対応が辛くて限界でした」なら、「お客様の要望を受けて対応する仕事を通して、自分から提案して動く仕事のほうが力を出せると分かりました。御社の◯◯職ならそれができると考えています」と言い換えられます。

前の章の「受ける仕事か、仕掛ける仕事か」が、そのまま志望理由の芯になります。
採用側が見ているのは辞めた理由より次にやりたいこと
今の私は採用する側で、職歴のない人や浅い人を面接して採否を決めています。新卒で入った会社を1年で辞めた人を中途で採ったこともあります。
決め手は、前の会社への不満ではありませんでした。本人がやりたい職種と、うちの募集職種が一致していたことです。
前の会社ではやりたい仕事から遠かったけれど、うちならそれができる。その筋が通っていたので採りました。
もう一つ言うと、中途採用で一番困るのは「前の会社ではこうでした」を連発する人です。1年目で辞めた人にはその癖がまだないので、素直に仕事を吸収してくれる。採る側にとっては、むしろ使いやすい面もあります。
自分が合わないのは「相手から来る要望やクレームに、その場で応え続ける仕事」で、合うのは「自分から動く仕事」だと分かっていれば、それがそのまま「なぜこの仕事を選んだのか」への答えになります。
辞めた理由と次を選んだ理由が一本でつながるので、面接官に突っ込まれても話が崩れません。
\「クレームが辛くて」を、面接で落ちない言い方に一緒に変えてもらえます/
登録は無料。まだ辞めていなくても、面接での言い方を一緒に考えてもらうだけで使えます。
転職活動と辞める準備は、順番に片付けるものではなく同時に進めます。
内定が見えてから切り出し方を考え始めると、そこで手が止まるからです。

次は、今の会社の辞め方です。
クレーム対応が辛くて会社を辞めたいときの退職の進め方

辞めると決めても、上司の前に立った瞬間に「理由は何て言えばいいんだ」「怒鳴られたらどうしよう」で口が動かなくなる。
つまずくのは、だいたいこの2か所です。
①退職理由はクレームではなく「次にやりたいこと」で伝える
会社に伝える退職理由は「一身上の都合」で十分です。
理由を聞かれたら、クレームの辛さではなく「別の分野の仕事に挑戦したい」と、次にやりたいことで答えます。
クレームを理由にすると「対応を変えるから残って」と引き止めの材料にされやすいからです。
引き止められても、「もう決めました」と繰り返せば大丈夫です。伝え方の例文は、続ける自信がないときの退職理由の記事に載せています。
②辞めたいと言い出せないときは退職代行も選択肢
上司が怖くて切り出せない。言ったら「まだ1年目だろ」と怒鳴られそう…
毎日クレームで頭を下げ続けて消耗していると、上司の前でもう一度頭を下げる力は残っていません。言い出せないのは、気が弱いからではなく、もう削られきっているからです。
そもそも、正社員(期間の定めのない雇用)なら、辞めると伝えてから2週間で辞められるのが法律上の原則です。上司の許可をもらう必要はありません。問題は「伝える」ところだけなので、そこを人に任せてしまうのが退職代行です。
冒頭で書いた派遣の仕事は、その日のうちに辞めました。
派遣会社の担当者が間に入って、一緒に派遣先へ謝りに行ってくれたからできた辞め方です。周りに迷惑をかけたのは分かっていますし、きれいな辞め方だったとは思いません。
それでも、次の仕事には就けましたし、あそこで辞めたことで人生が詰んだわけでもありません。迷惑をかけることを怖がって、消耗しきるまで居続けるほうが、よほど取り返しがつかなくなります。
退職代行は、あの「間に入ってくれる人」を自分で頼める仕組みだと考えると分かりやすいです。代行業者が会社に連絡してくれるので、上司と顔を合わせずに済み、翌日から出社しなくていいケースも多くあります。
上司の顔を見ずに辞める方法もあります退職を直属の上司に言いたくない|会わずに辞める4つの方法【採用担当が解説】】
選ぶときに一つだけ見てほしいのは、誰が運営しているかです。弁護士以外の業者ができるのは、あなたの「辞めます」を伝えるところまで。有給の消化や未払いの残業代など、会社と条件の話が出てきそうなら、交渉まで任せられる弁護士が対応するサービスを選んでください。
\明日から、クレームにも上司の顔にもおさらばできる辞め方があります/
相談は無料。今すぐ依頼しなくても、「自分の場合いつ辞められるか」を聞くだけで大丈夫です。
ここまで読んでも、「あれって、もうカスハラじゃないの?」「病院に行くほどなのかな」「1年で辞めたら次で不利になるんじゃ…」が頭に残っている人もいると思います。
最後に、この3つに短く答えます。
クレーム対応が辛い新入社員のよくある質問

Q.カスハラと普通のクレームの違いは?
商品やサービスへの正当な指摘はクレームです。
要求の中身や言い方が度を越し、働く人を傷つけるものがカスハラです。人格を否定する暴言、何時間も電話を切らせない、土下座を求める、といった行為が当たります。
2026年10月1日から、企業にはカスハラの防止措置が義務づけられています。
人格を否定する言葉や長時間の同じ要求があったら、一人で受け続けずに「これはカスハラに当たりますか」と上司に確認してください。
Q.クレーム対応が辛くて病院に行ったほうがいいのはどんなとき?
眠れない、食欲が落ちる、出勤前に吐き気がする、といった状態が2週間ほど続いているなら、一度診てもらう目安です。気持ちの問題だと我慢しているうちに悪化することがあります。
会社に産業医がいれば産業医に、いなければ心療内科か精神科に予約を入れてください。
Q.1年目でクレームを理由に辞めたら転職で不利になる?
1年で辞めたこと自体で落とされることはあまりありません。見られるのは、次に何をしたいかです。
辞めた理由は一言で、次にやりたいことは具体的に話せるように準備しておいてください。
まとめ|クレーム対応が辛くて辞めたいあなたへ

電話が鳴るたび、窓口にお客さんが来るたびに身構えて、「自分が弱いだけなんじゃないか」と思ってきた人へ。
あなたが立たされているのは、仕事を覚える前の新人が、いきなり怒りの矢面に置かれる場所です。そこで毎日頭を下げてきた時点で、もう十分に踏ん張ってきています。
まずは今の職場で、上司に代わる条件を決める、「何と言われたか」で相談する、異動を頼んでみる。
それでも体のほうが拒否し続けるなら、次は「相手から来るものに応え続ける仕事」から「自分から動く仕事」へ移ってください。選ぶ軸さえ間違えなければ、次は外しにくくなります。
私は冒頭の派遣の仕事を、研修の途中で、その日のうちに辞めました。担当者に頭を下げさせて、周りにも迷惑をかけました。今でも一番合わなかった仕事だと思っています。
でも、あそこで辞めたから、自分が何に向いていないのかがはっきりしました。自分から仕掛ける営業の仕事は、今も続いています。
合わない場所から降りるのは、逃げではありません。次の場所を外さないための、最初の一歩です。

合わない場所で頭を下げ続けるより、合う場所を探すほうがずっと早いです。



