入社して半年と少し。
昼休み、トイレの個室でスマホを出して「1年目 転職 甘え」と打ち込んだ。検索結果を上から順に開きながら、どこかに「辞めていいよ」と書いていないか探している。
いま、そんなところだと思います。
朝の電車でため息をつく回数が増えた。同期はそれなりにやれているように見える。親に話したら「せめて3年は」と言われそうで、まだ誰にも言えていない。「辞めたい」と「これって自分が弱いだけじゃないか」が、毎日交代で頭に出てくる。
先に答えを書いておきます。新卒1年目の転職は、甘えではありません。
慰めで言っているのではありません。
私はいま、職歴の浅い人を面接して「この人を採りたいか」を判断する側にいます。その立場から見ても、1年で辞めたこと自体を理由に落とすことは、まずありません。これが一つ目の本音です。
二つ目の本音もあります。辞め方によっては、次の会社の面接官に「この人は甘えで辞めたのかな」と見えてしまうことがある。「新卒1年目の転職は厳しい」と言われるのは、だいたいこっちの話です。
つまり分かれ目は「辞めるかどうか」ではなく、「辞める前に何をしておくか」です。

ちなみに私は、1年目どころか、新卒で内定をもらった会社から入社前に逃げ出した人間です。
そこから何十回と転職を繰り返し、いまは面接する側に座っています。
「甘え」と言われる側と、「甘えかどうか」を見る側。両方をやってきたので、どちらの言い分も分かります。

辞めたい理由がふわっとしてても、甘えじゃないって言い切れるの?
そこも含めて、この記事では次の4つを書きます。
- いますぐ辞めていいケースと、もう少し待ったほうがいいケース
- 1年目で辞めた人を、採る側はどう見ているのか(実際に採用した例つき)
- 採る側から「甘え」に見えてしまう3つの辞め方
- 後悔しないために、辞める前にやっておくこと
読み終わる頃には、「甘えかどうか」で自分を責めるのをやめて、「自分はどっち側か」で判断できるようになっているはずです。
結論:新卒1年目の転職は甘えではない。ただ「厳しい」と言われる理由もある

「甘えなのかな」と一人で考え続けても、答えは出ません。
判断の材料になるのは、1年目で辞める人が実際にどれくらいいるのかという数字と、周りが「甘え」と言う本当の理由です。まずはこの2つから見ていきます。
新卒1年目で辞める人は約8人に1人(厚生労働省の離職率データ)
1年以内に会社を辞める新卒は、あなたが思っているよりずっと多いです。
厚生労働省の調査では、2022年3月に大学を卒業して就職した人のうち、1年目で辞めた人は12.1%、3年以内に辞めた人は33.8%でした。高校卒だと、1年目だけで17.9%です。
※厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」2025年10月公表
大卒の12.1%は、だいたい8人に1人。
同期が30人いれば、3〜4人は1年以内に会社を去っている計算です。あなたはまったく珍しくありません。
ただ、「みんな辞めているから大丈夫」は、次の会社で通る根拠にはなりません。この数字から読み取ってほしいのは別のことです。
これだけ多いということは、採る側も「1年目で辞めた人」を見慣れているということ。面接官にとって、あなたの経歴は驚くようなものではありません。
「甘え」と言われる正体は根性論ではなく、会社が払った採用・教育コスト
では、なぜ周りは「1年目で辞めるのは甘え」と言うのか。根性の話に聞こえますが、中身はお金の話です。
会社は新卒を1人採るまでに、求人広告、説明会、何回もの面接にお金と時間をかけています。入社してからも、研修や、先輩が仕事を教える時間を先に払っています。その元が取れる前に辞められると、会社から見れば丸損です。
私自身、採る側に回ってから、求人広告費が丸損になるのを本気で怖がったことがあります。上司が「せめて3年は」と言うのは、あなたの人格を評価しているのではなく、会社が払ったコストを背負っているからです。

会社の元が取れるまで残る義務は、あなたにはありません。
会社の損は、あなたが背負うものではありません。
では、どんなときは動いてよくて、どんなときは待ったほうがいいのか。次で線を引きます。
新卒1年目で転職すべきケース・もう少し待ったほうがいいケース

ここが一番知りたいところだと思います。
「辞めていい理由」と「もう少し様子を見たほうがいい理由」は、口に出すと似ていますが、中身はまったく違います。
すぐ動いていいケース:ハラスメント・労働環境・聞いていた仕事内容と違う
次のどれかに当てはまるなら、1年目かどうかは関係ありません。動いていい側です。
- 上司や先輩から、怒鳴る・無視する・人格を否定するといったハラスメントを受けている
- 残業代が出ない、休日が聞いていた日数より少ないなど、労働条件が入社前の説明と違う
- 求人に書いてあった仕事と、実際にやらされている仕事がまったく別物
- 朝起きられない、眠れない、休日も仕事のことが頭から離れないなど、体や心に出ている
この4つに共通するのは、あなたが頑張っても変わらないということです。上司の性格も、残業代の払い方も、配属も、決めているのは会社で、新人1人の努力では動きません。待っても良くならないものを待つ理由はありません。
特に最後の「体や心に出ている」場合は、転職活動より先に休むことを優先してください。病院で相談するのも立派な選択肢です。
お客さんからの電話で毎日すり減っている人は社会人1年目でクレーム対応が辛すぎて辞めたい|甘えじゃない、正常な判断ですも読んでみてください。
「普通の会社ってこんなものなのかな」と思っているなら、それはもう普通じゃないかもしれません新卒でブラック企業に入社したら逃げるべき理由|29社経験者が語る転職成功術
待ったほうがいいケース:入社半年以内で、理由が「なんとなく合わない」
一方で、次のような理由なら、いますぐ辞表を書く前に少し待ってみる価値があります。
- 入社してまだ半年以内で、「なんとなく合わない」「思っていたより地味」
- 仕事で成果が出せない、ミスが多い自分が嫌
- 同期や先輩に比べて自分だけできていない気がする
理由は単純で、入社半年だと仕事の全体がまだ見えていないからです。いま地味に見えている作業が、半年後にどこにつながるのかは、まだ誰にも分かりません。
成果が出ないのも、1年目の前半ならむしろ普通です。
新人がどれくらいの期間「できなくて当たり前」と見られているかは、新人で仕事できないのはいつまで?上司が「まだ聞くのか」と思う瞬間に採用側の感覚で書きました。
人間関係で疲れている人は新卒で人間関係に疲れた時の対処法|入社1ヶ月から使える5つの改善策も参考になるはずです。
ここで言う「待つ」は、我慢しろという意味ではありません。辞めたい理由がはっきりするまでの、情報を集める期間です。
迷ったときの判断基準は「次にやりたい職種を言えるか」
どちらのケースか分からない人は、自分に一つだけ質問してみてください。
「次は、どんな職種で働きたい?」
営業から事務へ、販売から企画へ、何でも構いません。
ここにすぐ答えられる人は、辞めていい側です。仮に今の理由がふわっとしていても、次の行き先があれば転職活動は前に進みます。
逆に、今の会社の嫌なところは10個言えるのに、次にやりたいことが1個も出てこない人は要注意です。行き先がないまま辞めると、転職先で同じ不満にぶつかる可能性が高くなります。
やりたいことが見つからない人は転職したいけどやりたいことがない20代へ|20代で14社辞めた採用担当の答えから先に読むのがおすすめです。

「嫌なこと」より先に「次にやりたいこと」が言える人は強いです。
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実は、この「次にやりたい職種」が言えるかどうかで、面接の結果まで変わります。1年目で辞めた人を実際に採用したときの話で説明します。
1年目で辞めた人を、採る側は「甘え」だと見ているのか
辞めていい側だと分かっても、次に怖くなるのは「面接で甘えだと思われないか…?」ですよね。
ここからは、1年目で辞めた人を面接するとき、私が実際に何を見ていて、何は気にしていないのかを書きます。
短期離職そのものは、不採用の決め手にならない
採用担当として面接をしていると、在籍1年に満たない職歴は、まったく珍しくありません。それだけを見て「甘えだな」と落とすことは、まずありません。
面接で見ているのは、在籍期間の長さより、目の前でのやり取りです。
これは、自分の職場で新人を見てきて気づいたことでもあります。仕事ができるようになる人かどうかは、実務を覚える前の段階で、受け答えの感じ、返事の速さ、質問の中身にもう出ています。
この3つは、面接の30分でも同じように見えます。だから「在籍1年」という数字より、目の前の会話のほうを重く見ています。
実例:新卒1年で辞めた人を中途採用した決め手は「やりたい職種」だった
実際に、新卒で入った会社を1年で辞めた人を、中途で採用したことがあります。
その人が前の会社でやっていた職種は、本人がやりたかった仕事から遠いものでした。
そして、うちの募集職種なら、本人のやりたいことが叶う。採用の決め手は、その一致です。
前の会社がどれだけひどかったか、どれだけ我慢したかは、決め手になっていません。
見ていたのは「やりたいこと」と「うちの募集職種」が重なっているかどうかだけです

前の見出しで「次にやりたい職種を言えるか」を判断基準にしたのは、これが理由です。
第二新卒をポテンシャル採用したい理由は「前の会社ではこうでした」がないこと
もう一つ、採用側の事情を書いておきます。中途採用で一番困るのは、「前の会社ではこうでした」を連発する人です。やり方を教えても、前の会社のやり方と比べてしまって、なかなか入っていきません。
その点、第二新卒には変な癖がついていません。教えたことを素直に吸収してくれる。これは受け売りではなく、実際に人を採って育てている側の実感です。
見方を変えると、1年目で辞めるということは、前の会社の癖がつく前に動くということでもあります。経験の浅さは、採る側から見れば弱点だけではありません。
「甘えと思われるかも」という不安は、一人で抱えるより、第二新卒を毎日見ているプロに先に聞いてしまうほうが早く消えます。
1年目で辞めた人を欲しがっている会社がどこにあるのかは、求人サイトを眺めていてもなかなか見えてきません。第二新卒の求人を専門に扱っているところに、先に聞いてしまうのが早いです。
\1年で辞めても「来てほしい」会社は、ちゃんとある/
相談は無料。辞めると決めていなくても「今の自分が行ける求人」を聞くだけでOK(18〜28歳が対象)
ただし、「甘えとは見ていない」には条件がつきます。

次で、採る側から甘えに見えてしまう辞め方を3つ挙げます。
採用側から見て「甘え」に見えてしまう3つの辞め方

面接官が「この人、甘えで辞めたのかな?」と感じるのは、辞めたという事実ではなく、話の中身と準備の量です。

裏を返せば、3つともあなたの手で対策できます。
転職理由が前職への不満だけで、次にやりたいことが出てこない
「上司がきつかった」「仕事がつまらなかった」で話が終わると、面接官の頭には「うちに来ても、同じことを言って辞めるのでは」という考えが浮かびます。不満そのものが悪いのではなく、不満しか出てこないのがまずいのです。
対策は、不満は1文で止めて、すぐに次にやりたい職種の話へつなぐこと。
さっきの実例の人がまさにこの形でした。前職の話は短く、話の中心は「次に何をしたいか」と「御社ならそれができる」でした。
辞めてから転職活動を始め、空白期間が3か月を超える
20代は求人が多く、動けば決まりやすい年代です。だからこそ、私の職場では若手で3か月以上の空白があると、面接で「この期間は何をしていましたか」と聞きたくなります。
ここで一つ知っておいてほしいのは、空白について聞かれるのは確認であって、合格の合図ではないということです。答えを聞いて納得できれば通しますし、できなければ落とします。
空白そのものより、そこで何を答えるかで決まります。
いちばん確実な対策は、空白を作らないこと。つまり在職中に動くことです。これは後の見出しで詳しく書きます。
志望動機で「なぜうちなのか」に何も用意していない
職歴の浅い人を面接するとき、私が志望動機で見ているのは、「なぜ弊社なのか」にそれっぽい考えを準備してきているかどうかです。
自己PRなら、うちの仕事でプラスになりそうか、多少無理やりでも自分の経験とつなげてきているかを見ています。
ここで大事なのは、内容が本心である必要はないということです。本心かどうかは面接官にも確かめようがありません。見ているのは、そこまで準備してくる、したたかさのほうです。
若い頃の私は、志望動機を聞かれるたびに「あほくさい」と思っていました。でも採る側に回って分かったのは、職歴の浅い人には判断材料がほかにない、ということです。1年分の職歴では実力が測れない。だから、準備の量を見るしかないのです。
「なぜ御社なのか?」が毎回白紙になる人へ。本心じゃなくても書ける作り方があります
志望動機が思いつかない…転職で書けない人へ|現役採用担当の”変換術”と例文】
3つとも、辞めた後ではなく、辞める前に手を打てるものばかりです。
その準備の話に入る前に、「2年目まで待つべきか」で迷っている人のために、少しだけ寄り道をします。
2年目の転職も甘え?1年目との違い
「1年目で辞めるのは早すぎるから、せめて2年目まで」と考えている人もいると思います。
2年目でも甘えなのか、1年目と何が違うのかを、採る側の感覚で書いておきます。
採る側から見た差は「季節を一通り経験したかどうか」
私の職場では、新人扱いの期間を1年と決めています。季節を一通り回ると、繁忙期や閑散期も含めて、年間の仕事の流れが分かるからです。
この感覚で言うと、2年目の人は仕事を1周した経験を話せます。「忙しい時期に何を担当していたか」が職務経歴書に書けるので、1年目より話せる中身は増えます。
2年目の転職が甘えかどうかの基準は1年目と同じで、2年目だから甘え、ということはありません。
ただし、「話せる中身を増やすために2年目まで我慢しろ」という意味ではありません。
前の章の「すぐ動いていいケース」に当てはまるなら、1周を待つ理由はありません。1周を待つ価値があるのは、「待ったほうがいいケース」に当てはまる人だけです。
何年目で辞めるにしても、辞める前にやっておくことは同じです。次はその話です。
後悔しないために、新卒1年目で辞める前にやっておくこと
さっきの「甘えに見える3つの辞め方」のうち、空白と準備不足の2つは、辞める前の動き方で防げます。やることは2つだけです。
転職活動は在職中に始める
在職中に転職活動をすれば、空白期間はゼロのまま次に移れます。給料も入り続けるので、焦って条件の悪い会社に飛びつかずに済みます。
とはいえ、1年目は平日に面接の時間を作るのが大変です。ここで役に立つのが、第二新卒向けの転職エージェントです。求人探しだけでなく、面接の日程調整も間に入ってやってくれるので、仕事を続けながらでも回せます。
会社にバレないか心配な人は転職活動がバレたらクビ?降格は?29社辞めた採用担当が教えるバレる原因と対処法】で対策をまとめています。
「辞めたいけど、次が決まる気がしない」なら、辞める前の準備を順番に並べておきました仕事辞めたいけど次がない20代へ|在職中に始める転職準備5ステップ】
空白を作らないいちばん確実な方法は、辞める前に次の行き先の目星をつけておくことです。
辞めるかどうかはまだ決めなくていいので、今の自分がどんな会社に行けるのかだけ見ておくと、「辞めたら終わり」という怖さがかなり薄れます。
\辞表を出す前に、次の行き先だけ先に見つけておく/
登録は無料。あとで本人確認の連絡が来るので、そこで「在職中です」と伝えればOK(18〜29歳・高卒以上が対象)
引継ぎのために、退職日を先に延ばしすぎない

早めに言わないと、会社に迷惑をかけちゃう気がする…
次の会社が決まったあと、「引継ぎはきちんとしてから辞めたい」と考えて、入社日を先に延ばす人がいます。その気持ちは立派ですが、長く取った期間が自分を守ってくれるとは限りません。
実際に、うちの会社に入ってきた人から入社初日に聞いた話があります。その人は内定が出たあと、前の会社の引継ぎのために、自分から2か月後の入社を希望しました。
退職そのものはすんなり認められたそうです。ところが後任が見つからないことを理由に、残りの2か月は「どうせ辞めるんだから」と仕事を詰め込まれた。有給も「人手不足だから」と消化させてもらえなかったそうです。
引継ぎをきちんとしたいという気持ちは、責任感そのものです。話を聞いたとき、私も責任感のある人だなと思いました。
ただ、その責任感に、辞めていく会社が報いてくれるとは限りません。退職を伝えてから辞めるまでの期間が長いほど、こういう扱いを受ける時間も長くなります。
待っていた採用側の本音も書いておきます。
その2か月のあいだ、私は「この人がほかの会社も受けて、途中で辞退してくるかもしれない」という不安を感じていました。内定を出しても、入社日までは会社側も何の保証もないまま待つしかないのです。入社日が先になるほど、あなたを採った会社も落ち着かない時間を過ごしています。
引継ぎの期間は、就業規則に書かれた申し出の期限と、本当に必要な引継ぎの量から逆算して、長くしすぎないようにしましょう。
申し出のタイミングについては退職 半年前は早すぎ?決まる前に言うと損する理由を採用担当が解説】で詳しく書いています。
ここまでが、辞めるかどうかの判断と、辞める前の準備の話です。

次は少しだけ、私自身の話をさせてください
新卒で入社する前に逃げ出した人間が、どうやって今の「面接する側」にたどり着いたのかです。
入社前に逃げた男が、今は面接する側にいる話

1年目で辞めることに罪悪感を持っているあなたに、比べものにならないくらい早く逃げた人間の話をしておきます。
新卒の就活は、「あほくさい」と思いながらも選考を最後まで受け、内定をもらいました。落ちて逃げたのではありません。ところが入社説明会に出たところで、そこから先に進むのをやめました。1年どころか、1日も働いていません。
その後は、資格の勉強やスクール通いを言い訳にして約2年フリーター。正社員になったのは27歳目前でした。そこからも長続きせず、20代だけで正社員の会社を14社。そのうち12社は試用期間中に辞めています。転職した会社の数は、その後も含めて通算29社になりました。
1年働いたあなたは、少なくとも当時の私よりはるかに先にいます。そして、辞めた回数なら私のほうがずっと上です。それでも次で決まってきましたし、いまは面接する側に座っています。
内定まで取って逃げた男が、採る側に回って何を知ったのか。全部書きました
就活あほくさで内定蹴った男の末路|採用側になって分かったこと

反面教師にしてください。でも、逃げた人間にも次はありました。
次は、ここまでで書ききれなかった細かい疑問に、短く答えていきます。
新卒1年目の転職でよくある質問
ここからは、同期にも親にも、ちょっと聞きにくい疑問に答えます。
の場合、職務経歴書に書くことがないとき、動き出す時期、親に反対されたとき、そして2回目の転職。
自分に当てはまるものだけ拾ってください。
Q. 公務員でも新卒1年目の転職は厳しい?
公務員を1年目で辞めて民間に移る場合、辞めた事実の見られ方は民間同士の転職と大きくは変わりません。ただ、民間の面接官には公務員の仕事の中身が想像しにくい、という壁があります。「窓口業務」とだけ書かれても、何をどれくらいやっていたのかが伝わらないのです。
担当していた業務を「誰に・何を・どれくらい」の形で説明できるように準備しておきましょう。民間から公務員を目指す場合は、受験できる年齢の上限が自治体や職種ごとに違うので、先に募集要項を確認してください。
Q. 職務経歴書に書くことがありません
1年目の職務経歴書が薄いのは普通で、採る側もそれは分かっています。薄いこと自体で落とすことはありません。困るのは、薄いうえに中身がぼんやりしている書類です。
「担当した作業」を、小さいものから1つずつ具体的に書き出してください。
書き方の手順は第二新卒・職歴なしの職務経歴書「書くことない・スカスカ」を採用担当が本音で解決する方法】にまとめています。
Q. 転職活動を始める時期はいつがいい?
求人が増える時期はありますが、採る側で意外と効いてくるのは「いつから来られるか」です。
以前、条件がほぼ同じ候補者が2人並んだとき、入社が3か月以上先になる人ではなく、すぐ来られる人を採ったことがあります。前の章で書いたとおり、待つ側の会社にも「途中で辞退されるかもしれない」という不安があるからです。
2〜3か月後の入社自体は普通で、それだけで落ちることはありません。ただ、同点になったときの最後の決め手にはなります。だから私は面接で、「いつから来られますか」ではなく、「内定の連絡から何日後に来られますか」と日数で聞いています。「なるべく早く」ではなく、日数で答えられる人のほうが、こちらも入社までの段取りを組めます。
今の会社の就業規則で退職の申し出期限を確認し、「内定から何日後に入社できるか」を、面接の前に数字で出しておきましょう。
Q. 親に「甘えだ」と言われたらどうすればいい?
親は、あなたの転職で損も得もしない立場です。「甘え」という言葉は、否定というより心配から出ていることがほとんどです。心配している人を、気持ちの話で説得しようとすると、だいたいこじれます。
「次はこの職種で、いつから働く」まで決めてから報告しましょう。行き先が見えている話には、心配する側も反対しにくくなります。
Q. 新卒1年目で2回目の転職はさすがにまずい?
まずいとまでは言いませんが、2回目は1回目よりはっきりと理由を聞かれます。面接官が一番気にするのは、「また同じ理由で辞めるのでは」という点です。
2回目に動く前に、1回目と同じ理由で辞めようとしていないかを確認してください。
短く辞めた回数が増えるほど怖くなる。その「詰んだ」が本当かどうか、確かめてください
短期離職で人生終わりは嘘|詰んでも「なんとかなる」を29社辞めた採用担当が解説
少しでも気が軽くなっていたらうれしいです。最後に、この記事の要点を振り返ります。
まとめ:1年目の転職は甘えじゃない。甘えに見える辞め方があるだけ

昼休みに「1年目 転職 甘え」と検索して、「辞めていいよ」の一言を探していた人へ。
答えは、この記事の最初に書いたとおりです。
新卒1年目の転職は、甘えではありません。
ただし、採る側から「甘えなのかな」と思われてしまう辞め方はあります。
最後に、これだけ覚えておいてください
| ポイント | 採る側から見たとき |
|---|---|
| 1年目で退職 | 大卒の約8人に1人が1年目で辞めています。採る側も、1年目で辞めた人を珍しいとは思わなくなっています |
| ハラスメント・労働条件の違い・心身の不調 | 無理して待つ必要はありません。早めに環境を変える選択肢もあります |
| 迷っている | 「次にやりたい職種」を言えるかで考えてみる |
| 転職活動のタイミング | できれば在職中に始めて、退職を伝えるのは次の仕事が決まってから |
「甘え」に見えやすいのは、この3つ
| 🔴 注意したい辞め方 | なぜそう見られやすい? |
|---|---|
| 不満だけを話す | 「嫌だったこと」は分かっても、次に何をしたいのかが伝わらない |
| 空白期間が3か月を超えている | その間に何をしていたのか、採用側は確認したくなる |
| 「なぜうちなのか」を用意していない | 前職を辞めたい理由だけで、応募先を選んだ理由が見えない |
1年目で辞めること自体を必要以上に怖がらなくて大丈夫です。
「甘えかどうか」は、自分にいくら問いかけても答えが出ません。
でも、「次に何をしたいのか」なら、今日から考え始められます。
辞めるかどうかで悩み続けるより、まずは次の選択肢を探してみてください。

「甘えかどうか」を検索するのは、今日で終わりにしましょう。次は「やりたい職種」を1つ書き出すところからです。
ここまで読んでも「自分がどっち側か」決めきれないなら、一人で答えを出さなくて大丈夫です。とはいえ、転職エージェントは数が多すぎて、どこに相談すればいいのかも分からないですよね。Z転職なら、あなたの希望に合う求人を持っているエージェントを選んで紹介してもらえます。
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