既卒の就職は厳しい?既卒を面接に呼ばない採用担当が本音で解説

既卒の就職は厳しい?既卒を面接に呼ばない採用担当が本音で解説
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学歴の欄が「卒業」で終わっていて、その先に何も書かれていない履歴書。

企業で採用担当をしている私(PAPAO)は、そういう書類を見ると、ほとんど迷わずに書類選考で落とします。

今の会社で、卒業後に一度も就職していない既卒の人を面接に呼んだことは、これまで一度もありません。

PAPAO
PAPAO

そんな私はというと、実は内定を自分で蹴った元既卒です。



入社前の説明会に徹夜マージャン明けで出て、「髪が長すぎますね」と名指しで注意された。その一言で「リーマンなんかになるか」と弾けて、翌日には入社書類を封筒に戻し、「辞退します」と書いたメモ一枚だけを入れてポストに落としました。

今なら分かります。社風が合わなかったのではなく、社会人になることそのものから逃げていただけでした。その日から、私は既卒になりました。

  • 「卒業してから、周りはみんな社会人になった。自分だけが同じ場所で止まっている」
  • 「既卒可の求人に応募しているのに、書類選考で落ち続ける。理由も教えてもらえない」

もし今そう感じているなら、先に知っておいてほしいことがあります。

PAPAO
PAPAO

私が既卒の書類を落としているのは、応募してきた人の能力を見て決めているからではありません。


うちの会社の側に、既卒の人を受け入れられない事情があるからです。

その理由が分かると、既卒でも書類が通る企業と、何社出しても落ちる企業の違いが、はっきり見えてきます。

読み終えるころには、次に応募する会社の選び方が変わっているはずです。

具体的には、次の3つが分かります。

  • 既卒の就職が厳しいと言われる本当の理由と、書類選考で落ちる仕組み
  • 既卒は新卒枠と中途枠、どちらで応募すればいいか
  • 既卒でも内定が出やすい求人を、どこでどう探せばいいか

既卒だった側と、既卒の書類を落としている側。その両方を知っている私(PAPAO)が、採る側の本音まで隠さずに書きます。

PAPAO
PAPAO

落とす企業側の事情が分かれば、既卒でも通る企業が見えてきます。

結論|既卒の就職は厳しい。でも内定が出ない理由は「既卒」だけではない

結論|既卒の就職は厳しい。でも内定が出ない理由は「既卒」だけではない


既卒の就職は、新卒のときより厳しい。これは事実です。

ただ、書類選考で落ち続けているのは、既卒という肩書きのせいだけではありません。

結果を分けているのは、あなた自身よりも、どの企業に応募しているかのほうです。


書類選考で落ちるかどうかは、応募する企業によって大きく変わる

社会人の基本をマナーから教えてくれるかどうかは、企業によって違います。新卒向けの研修を用意している企業もあれば、中途で入る人には最初から教えない企業もあります。

私自身、これまで何十社と中途で入ってきましたが、新卒が受けるようなマナー研修があった会社は一社もありませんでした。

中途で採る以上、社会人の基本はできて当たり前。それがどの会社でも前提でした。

そういう企業は、求人票に既卒可と書いてあっても、実際には社会人経験のある応募者を優先します。既卒が書類で落とされる理由の一つは、本人の能力ではなく、この前提にあります。

逆に、社会人経験のない若手をマナーから教えるつもりで採用している企業なら、既卒であることは大きな問題になりません。

応募する企業を変えるだけで、同じ経歴のまま結果が変わることは普通に起きます。


見られているのは、空白期間の説明と年齢

もう一つ、書類選考の結果を大きく左右するのが、卒業してから今までの過ごし方と、今の年齢です。

採る側が気にしているのは「既卒かどうか」ではありません。「卒業してから何をしてきた人なのか」と「これから育てられる年齢なのか」です。既卒という肩書きは、それを確かめるきっかけにすぎません。

既卒の人
既卒の人

既卒っていうだけで、全部ダメなんだと思ってました。


どちらも、このあと採る側の目線で詳しく書きます。

その前に、「既卒」という言葉の意味をそろえておきましょう。

既卒とは?第二新卒・フリーターとの違いと「卒業後3年以内」の扱い

既卒とは?第二新卒・フリーターとの違いと「卒業後3年以内」の扱い


既卒、第二新卒、フリーター、ニート。

どれも就活で何度も目にする言葉ですが、自分がどれに当てはまるのか、はっきり言える人は意外と少ないものです。

この呼び方の違いで、応募できる枠や、対象になる支援サービスが変わることがあります。

まずは自分の立ち位置を確認しておきましょう。

既卒の定義|卒業後に正社員として働いたことがない人

既卒は、学校を卒業したあと、一度も正社員として就職したことがない人を指すのが一般的です。

法律で決まった定義はありませんが、就職サイトや企業はこの意味で使っています。

アルバイトをしているかどうかは関係ありません。

卒業後に正社員の経験がなければ、既卒として扱われます。

既卒・第二新卒・フリーター・ニートの違い

4つの言葉の意味と、既卒との違いを並べると次のとおりです。

呼び方主な意味既卒との違い
既卒卒業後、正社員として働いたことがない人—
第二新卒新卒で入社して、おおむね3年以内に辞めた人一度は正社員として働いた経験がある
フリーターアルバイトやパートを中心に働いている若い人働き方を指す言葉なので、既卒でフリーターという人も多い
ニート働いておらず、学校にも通っていない若い人既卒で、アルバイトもしていない状態を指すことがある


表のとおり、既卒とフリーターは重なることの多い言葉です。

採る側が実際に見ているのは呼び方ではなく、正社員として働いた経験があるかどうかの一点です。

卒業後3年以内は新卒枠に応募できる?厚生労働省の指針

厚生労働省は企業に向けて、卒業後少なくとも3年間は新卒の枠に応募できるようにすることを求めています。

PAPAO
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ただしこれは努力義務で、実際に新卒枠で受け付けるかどうかは企業ごとに違います。

しかも、そもそも新卒採用をしていない企業には、受け付ける新卒枠がありません。

「3年以内なら必ず新卒として扱ってもらえる」わけではないということです。この違いは、あとの章で詳しく書きます。

言葉の整理ができたところで、既卒の就職がなぜ厳しいと言われるのかを見ていきます。

既卒の就職が厳しい・不利と言われる3つの理由

既卒の就職が厳しい・不利と言われる3つの理由


「同じ20代なのに、既卒というだけで、なぜこんなに扱いが違うのか」

書類選考で落ち続けていれば、そう思うのは当然です。

ただ、既卒が不利になるのには、採用の仕組みから来るはっきりした理由があります。

不利の正体さえ分かれば、どこで勝負すればいいかも分かります。不利と言われる理由は、次の3つです。

理由既卒に起きること
新卒一括採用の流れから外れる在学中より、応募できる求人の数が減る
中途採用の枠では比べる相手が変わる社会人経験のある応募者と同じ基準で見られる
「なぜ就職しなかったのか」を必ず聞かれる答えを用意していないと、そこで評価が止まる

PAPAO
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このうち、自分の動き方で変えられるのは、どの枠で応募するかと、面接での答え方です。


順番に見ていきます。

新卒一括採用の就活スケジュールから外れる

新卒採用をしている企業の多くは、在学中の学生をまとめて採る新卒一括採用で若手を確保しています。

説明会、エントリー、選考、内定までの流れが、卒業前の時期に集中しています。

PAPAO
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卒業すると、この流れから外れます。



新卒向けの就職サイトでも既卒の応募を受け付けている企業はありますが、応募できる数は在学中より確実に減ります。

中途採用の枠では、社会人経験のある応募者と比べられる

新卒の枠から外れて中途採用の求人に応募すると、ライバルががらりと変わります。

採る側の机に届く書類の束の中に、すでに正社員として何年も働いてきた人の書類が、あなたの書類と一緒に並ぶからです。

中途採用は、基本的に入ってすぐ働ける人を前提にしています。

電話の受け方やメールの書き方といった社会人の基本を、すでに身につけている人と同じ土俵に立つことになります。

面接で「なぜ就職しなかったのか」を必ず聞かれる

既卒の面接では、ほぼ確実に「なぜ卒業後に就職しなかったのか」「その間に何をしていたのか」を聞かれます。新卒の就活では聞かれなかった質問です。

採る側にとって、ここは既卒の人にいちばん聞きたいところです。答えが用意できていないと、人柄がよくても、そこで評価が止まります。

私自身、既卒だったころにこの質問でつまずきました。どう答えればよかったのかは、あとの章でまとめます。

この中でも、いちばん結果を左右するのは「誰と比べられるか」です。

では実際に、既卒の書類を受け取った採る側では何が起きているのか。

次の章で、私の会社の事情も含めて包み隠さず書きます。

「既卒可」の求人でも書類選考で落ちる?採用担当の本音

「既卒可」の求人でも書類選考で落ちる?採用担当の本音


「既卒可って書いてあるのに、本当は書類も読まずに落としているんじゃないか?」

何社も落ち続けていると、そう疑いたくなると思います。

書類を見る側として答えると、既卒可の求人でも既卒を通さない企業は、実際にあります。私の会社もその一つです。

ただ、それは書類を読んでいないからではありません。読んだうえで、通せない理由があるのです。

私の会社では、既卒の応募者を面接に呼んだことがない

私の会社は新卒採用をしていないので、採用はすべて中途の枠です。

既卒の人からの応募も来ますが、書類選考では、少しでも社会人経験のある人に絞っています。

その結果、卒業後に一度も就職していない人を面接に呼んだことは、これまで一度もありません。

よほど目を引く経歴があれば、呼ぶ可能性はあります。

ただ、卒業後の書類からそこまでの材料が読み取れたことが、これまで一度もなかったということです。

どんな書類なら呼ぶのかは、このあと書きます。

PAPAO
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私自身が既卒だったので、既卒の人を下に見ているわけではありません。


それでも書類で絞っているのには、はっきりした理由があります。

理由は、社会人の基本を教える研修がないこと

業務の研修があるので、その職種が未経験の人を採ることは普通にあります。

一方で、マナー研修のように社会人の基本をゼロから教えることはしていません。

最低限の社会人としてのマナーは、あって当たり前という前提で採用しています。


うちの会社にも研修はあります。ただ、教えている中身が決まっています。研修で教えていることと教えていないことを並べると、こうなります。

研修の種類うちの会社中身の例
業務の研修ある扱う商品、仕事の手順、社内のシステムの使い方
マナーなど社会人の基本の研修ない電話の取り方、取引先への言葉づかい、報告や連絡のタイミング

つまり、仕事のやり方は教えても、社会人としてのマナーまで一から教えている余裕はない。

既卒の人を書類で通していないのは、その人の能力や人柄を見て判断した結果ではなく、会社の側にこの余裕がないからです。

既卒の人を書類で通していないのは、その人の能力や人柄を見て判断した結果ではなく、会社の側にこの研修がないからです。

新卒採用をしていない企業は、多かれ少なかれ同じ事情を抱えています。

新卒向けの新人研修を組む必要がないので、社会人の基本ができる人を採るほうが自然だからです。

そういう企業が求人票に「既卒可」と書いていても、それは中途枠での既卒可だと考えてください。

MAMAO
MAMAO

じゃあ、既卒可の求人に応募しても意味がないってこと?

PAPAO
PAPAO

意味はあります。ただ、応募する企業の見分け方と、書類の書き方で結果が変わります。

履歴書に「卒業」としか書いていない既卒は、書類選考で落ちる

書類選考で既卒の人を通すかどうかは、卒業のあとに何が書いてあるかで決まります。

学歴の欄に「卒業」と書いてあるだけで、その先に何もなければ、うちの会社ではまず書類で落とします。

既卒でも面接に呼ぶ可能性があるのは、次の2つのどちらかが書類から読み取れる場合です。

  • 学生時代に、目を引く実績がある
  • アルバイトやほかの経験で、目に留まるものがある

どちらも、書類に書かれていなければ採る側には伝わりません。

ただし面接に呼ばれても、社会人の基本を教えてもらえるようになるわけではないので、言葉づかいや受け答えは社会人経験のある人と同じ目で見られると思っておいてください。

\「卒業」のあとに書けることがない、と手が止まっているなら/

書類選考の段階で、空白期間と年齢は見られている

書類選考でもう一つ見ているのが、卒業してからの空白期間です。

特に20代の場合、3ヶ月以上空いていると「この間、何をしていたんだろう」と気になります。若い人は求人が多く、その気になれば就職しやすい層だからです。

そして、フリーターの期間がある人を見るとき、判断に効くのは期間の長さより、今何歳かのほうです。

同じ2年の空白でも、24歳と28歳では見え方が違います。

年齢が上がるほど、企業は「これから育てる人」ではなく「すでに何ができる人か」で見るようになるからです。

何歳までなら正社員を目指しやすいのか?年齢ごとの立ち位置はフリーターは何歳まで許される?25歳・27歳のリアルを採用担当が判定で詳しく書いています。


社会人の基本から教える企業に応募すると、既卒でも書類が通りやすくなる

ここまでをまとめると、既卒が書類で落ち続ける原因の多くは、応募している企業とあなたが噛み合っていないことにあります。

社会人の基本はできて当たり前という企業に応募し続ければ、何十社出しても結果は変わりません。

反対に、社会人経験のない若手をマナーから研修で教えるつもりで採用している企業や、そもそも入社の時点でマナーができていることをそこまで求めていない企業なら、既卒であることはそこまで不利になりません。

そういう企業は、もともと社会人経験がない人を採るつもりで求人を出しているからです。

ただ、どの企業がそこまで教える前提で採用しているのかは、求人票だけでは見分けにくいものです。

既卒やフリーターの就職を専門に支援しているエージェントは、社会人経験のない人を受け入れる企業の求人を中心に扱っているので、その見分けを最初から任せられます。

大手の転職エージェントに登録して「紹介できる求人がありません」と言われた人もいるかもしれません。

それは大手が経験者向けの求人を中心に扱っているからで、既卒向けのエージェントでは事情が違います。

第二新卒エージェントneoは、既卒・フリーター・中退といった経歴の20代を前提にした就職支援サービスです。

対象は18〜28歳で、正社員経験がないことを断る理由にしていません。

悪い口コミも含めた評判は第二新卒エージェントneoの評判はやばい?採用担当が悪い口コミを検証で確かめられます。

\既卒を受け入れる会社の求人から、探してもらう/

18〜28歳が対象です。今の履歴書のまま、まず話を聞いてもらえます。

書類選考の仕組みが分かったところで、次は新卒枠と中途枠、どちらで応募するかを整理します。

既卒は新卒枠と中途枠のどちらで応募するべきか?

既卒は新卒枠と中途枠のどちらで応募するべきか

「既卒って、新卒枠で応募していいの?それとも中途枠?」

既卒の就活で、多くの人が最初に迷うところです。

どちらの枠で応募するかで、あなたの書類と一緒に並べられる相手がまるごと変わります。

選び方ひとつで、同じ履歴書でも結果が大きく変わるということです。違いを表にまとめました。

比べるところ新卒枠中途枠
比べられる相手在学中の学生社会人経験のある応募者
選考の進み方学生と同じ就活スケジュール欠員が出ればすぐに選考
内定から入社まで翌年の春になることもある早ければ1〜2ヶ月
気をつけること募集が残っている時期が限られる求人を絞らないと書類で止まり続ける


どちらが有利かは、卒業してからの期間と、すぐに働きたいかどうかで変わります。

それぞれの中身を見ていきます。


新卒枠で応募するメリットと注意点

新卒向けの就職サイトには、「既卒可」「卒業後3年以内OK」と書かれた求人が載っています。

この枠で受ければ、比べられる相手は在学中の学生です。

社会人経験がないのはお互いさまなので、職歴の差で不利になることはありません。

そのかわり、学生と同じ就活スケジュールに乗る必要があります。

説明会から内定までの期間が長く、入社が翌年の春になることもあります。

中途枠で応募すると、比べられる相手が変わる

一方で、既卒を中途採用の枠で見る企業も多くあります。

私の会社のように新卒採用をしていない企業では、既卒の人も中途の応募者として、社会人経験のある人と同じ基準で見ることになります。

私自身も既卒だったときは、ハローワークで中途の求人に応募していました。

中途採用は欠員が出ればすぐに採るので、内定までが早いのが利点です。

ただ、前の章で書いたとおり、社会人経験のある応募者と比べられるので、応募する求人を絞らないと書類選考で止まり続けます。

中途枠なら「未経験歓迎・研修あり」の求人に絞る

中途の枠で応募するなら、「未経験歓迎」だけで選ばず、「社会人経験不問」「既卒歓迎」「ビジネスマナー研修あり」といった言葉が入っている求人を優先してください。

「未経験歓迎」は職種が未経験でもいいという意味で、社会人経験は前提にしている企業も多いからです。


ビジネスマナーの研修まで書いてあれば、社会人経験のない人を受け入れるつもりで採用している可能性が高いです。

ただし、「未経験歓迎」の言葉だけで飛びつくのは危険です。

人がすぐ辞めるから年中募集している企業も、同じ言葉を使います。

見分け方はブラック企業求人あるある|やばい会社の特徴を採用側が解説にまとめています。

ここまでが採用側の話です。

PAPAO
PAPAO

次は、私自身が既卒としてどう就職活動をしたのかを書きます。うまくいかなかった話です。

【体験談】内定を辞退して既卒になった私の就職活動

【体験談】内定を辞退して既卒になった私の就職活動


採る側の話はここまでです。

ここからは、落とされる側にいたころの私の話をします。

内定を自分で蹴り、2年の空白をつくり、ハローワークに通っても決まらなかった。

既卒の就活でつまずくポイントに、私はひととおり引っかかっています。同じ遠回りをしてほしくないので、失敗をそのまま並べます。

内定をもらったのに、入社前に自分から降りた

私は就活に失敗して既卒になったのではありません。

選考を通って内定をもらったのに、入社前の説明会のあとで自分から降りています。

志望動機も自己PRも、あほくさいと思いながら用意して、内定までは取りました。

説明会で髪を注意されたのは引き金で、毎年全社員そろって座禅の研修に行くと聞いたときから、全員で一丸となる空気がどうしても受けつけませんでした。

PAPAO
PAPAO

ただ振り返ると、本当は社会人になることそのものから逃げていたのだと思います。


\内定を蹴って降りた先に、何が待っていたか/


「夢」を言い訳にしたフリーター期間が、そのまま空白期間になった

内定を蹴ったあとの2年ほどは、社労士の試験を受けて落ち、Webデザインのスクールにも通いましたが続きませんでした。

夢を追っている、という言い訳をしながら、アルバイトで食いつないでいた時期です。

この2年は、履歴書の上では何も書けない空白になりました。

同世代が働きはじめて、家庭を持ちはじめるのを横で見ているのが、いちばんしんどかったのを覚えています。

振り返ると、私の就職を一番難しくしたのは、既卒になったことそのものではなく、この空白の長さでした。

ハローワークで中途の求人に応募したが、そこでは決まらなかった

就職しようと動き出したとき、私が向かったのはハローワークの若者向けの窓口でした。

そこで応募していたのは、新卒の枠ではなく中途の求人です。

ただ、そこで私がやっていたのは、求人を検索して紹介状をもらうことだけでした。

書類の添削も面接の練習も無料で受けられたのに、一つも使っていません。結果として、その窓口経由では決まりませんでした。

当時の私は、職歴がない既卒は転職エージェントに登録すらできないと思い込んでいました。

既卒やフリーターを専門に支援しているところがあると知っていれば、紹介状をもらうだけの遠回りはせずに済んだと思います。

既卒でハローワークを使うときに、私と同じ使い方をしないためのポイントは新卒応援ハローワークはやばい?既卒で使った本人×採用担当が評判と向き不向きを本音解説にまとめています。


「なぜ就職しなかったのか」に、うまく答えられなかった

面接で「なぜ卒業後に就職しなかったのか?」と聞かれたとき、私は夢を追っていたとは言いませんでした。結局何も成し遂げていないので、言えなかったのです。代わりに「特に就職にこだわっていなかった」と答えていました。

今、採る側になって振り返ると、この答えはかなり危ないです。

聞いている側は「入社しても、仕事にこだわらずにまた辞めるのではないか」と受け取るからです。

PAPAO
PAPAO

嘘はついていませんでしたが、聞く側の不安には何も答えていませんでした。

では、面接の前に何を準備しておけばよかったのか。次の章で、採る側の目線からまとめます。

既卒の就活で内定をもらう人が、面接の前に準備していること

既卒の就活で内定をもらう人が、面接の前に準備していること


「話すのが苦手だから、面接で落ちるんだ」。そう思っているなら、安心してください。既卒の面接で差がつくのは、話の上手さではありません。聞かれると分かっている質問に、準備してきたかどうかです。

私が「特に就職にこだわっていなかった」と答えてしまったのも、口下手だったからではなく、何も準備していなかったからでした。面接の前にやっておくことは、次の4つです。

  • 既卒になった理由を、突っ込まれても崩れない形で話せるようにする
  • 卒業してから何をしていたかを、事実として書き出す
  • 志望動機で「なぜこの会社なのか」に答えられるようにする
  • 就活の期限を決める

どれも、話のうまさとは関係なく、今日から準備できるものです。

逆に言えば、準備してこなかったことも、面接ではそのまま相手に見えてしまいます。

既卒になった理由は、突っ込まれても崩れない答えを用意する

面接する側として、一つ本音を書きます。

面接官が質問をやめたからといって、あなたの答えに納得したとは限りません。

本人の事情に踏み込むような理由を出されると、建前上、それ以上は聞きにくくなります。

だから質問は止まります。でも頭の中では「本当にそうなのかな」と半信半疑のまま、選考が進んでいくことがあるんです。

だから、突っ込まれないための答えより、突っ込まれても崩れない答えを用意したほうが、結果的に内定に近づきます。

既卒になった理由を事実のまま認めたうえで、「今はなぜ働こうと思っているのか」まで、一つの話としてつながっていることが大事です。

既卒の面接で聞かれやすいほかの質問は、転職面接で落ちまくる人必見!答えにくい質問11選と対策法で確認しておいてください。

卒業後の空白期間に何をしていたかを、事実で並べる

卒業してからの期間に何をしていたかは、時系列で書き出しておいてください。

書き出す中身は、たとえば次のようなものです。

📌 項目📝 書き出す内容
💼 アルバイト勤務先・働いていた期間・具体的な仕事内容
📚 資格・勉強目指していた資格や勉強内容・どこまで進んだか(結果が出ていなくてもOK)
🏠 家の事情介護や家業の手伝いなど、働けなかった理由とその期間

「何もしていませんでした」と自分から言ってしまう人がいますが、聞いている側からは、謙遜なのか本当に何もないのか分かりません。

書き出してみれば、事実として並べられる材料は意外と残っています。

空白期間の伝え方は転職面接で空白期間を「リフレッシュ期間」と伝える方法|フリーター転職対策に例をまとめています。

志望動機は本心である必要はない

志望動機で採る側が見ているのは、内容が本心かどうかではありません。

「なぜうちの会社なのか」に対して、それらしい考えを準備してきたかどうかです。

職歴がない人は、実績で自分を説明できません。だからこそ、志望動機と自己PRで「準備してくる人」だと見せる以外に、判断してもらう材料がないのです。

書き方に迷ったら、志望動機が思いつかない…転職で書けない人へ|現役採用担当の”変換術”と例文を使ってください。


就活の期限を決めてから動く

既卒の就職でいちばん避けたいのは、空白期間がずるずると延びることです。

前の章で書いたとおり、私の場合は2年の空白が一番の足かせになりました。

PAPAO
PAPAO

「3ヶ月以内に1社決める」など、期限を自分で決めてから動いてください。

期限がないと、落ちるたびに少し休んで、気づけば半年が過ぎます。


準備ができたら、あとは求人をどこで探すかです。

既卒の求人の探し方|就職サイト・エージェント・ハローワークの使い分け

既卒の求人の探し方|就職サイト・エージェント・ハローワークの使い分け


既卒の就活で落ち続けているとき、探し方がひとつに偏っていることがよくあります。

私自身、ハローワークで紹介状をもらうことしかしていませんでした。

求人の探し方には、それぞれ得意なことと苦手なことがあります。

性格の違う探し方を組み合わせれば、ひとりで探していたときには出会えなかった求人にも届きます。

MAMAO
MAMAO

既卒が使える探し方を、表にまとめました。

探し方向いている人気をつけること
新卒向け就職サイトの「既卒可」求人卒業後3年以内で、学生と同じ枠で受けたい人募集が残っている時期が限られる
20代向けの転職サイト自分のペースで探して応募したい人社会人経験のない人を受け入れる企業か、自分で見極める必要がある
既卒・フリーター向けの就職エージェント書類で落ち続けている人、企業の見極めを任せたい人対象年齢が決まっているので、先に確認する
ハローワーク・東京しごとセンター無料で書類の添削や面接の練習を受けたい人求人を探すだけで終わらせない

表で比べると、自分で探す方法はどれも、その企業が既卒を受け入れるかどうかを自分で見極める必要があります。

書類で落ち続けているなら、その見極めを任せられるエージェントを、1つは組み合わせてください。それぞれの中身を順番に見ていきます。

新卒向け就職サイトの「既卒可」求人

卒業後3年以内なら、新卒向けの就職サイトでも「既卒可」の求人を探せます。

PAPAO
PAPAO

登録するのは、自分が卒業した年度のサイトではなく、今まさに募集している年度の学生向けのサイトです。

検索や絞り込みで「既卒可」「卒業後3年以内OK」を指定すると、応募できる求人だけが残ります。

学生と同じ枠なので、職歴がないことで不利になることはありません。

ただし選考は学生と同じスケジュールで進むので、時期によっては募集がほとんど残っていないこともあります。

20代向けの転職サイト

20代や未経験者を対象にした転職サイトには、中途採用の枠で既卒を受け付けている求人が多く載っています。自分のペースで探して応募できるのが利点です。

一方で、どの企業が社会人経験のない人を受け入れるつもりなのかは、自分で見極める必要があります。

MAMAO
MAMAO

目安になるのは、求人票の次のような言葉です。

求人票の表記意味・確認ポイント
社会人経験不問・既卒歓迎社会人経験がない人も受け入れる前提で募集している可能性が高い。
ビジネスマナー研修あり社会人としての基本から教える体制があると考えられる。
未経験歓迎のみ職種未経験でも応募できるという意味。社会人経験は前提の場合もあるため注意。


「研修制度あり」としか書いていない求人も多いので、その場合は面接で研修の中身を聞くか、エージェント経由で確かめてもらってください。

既卒・フリーター向けの就職エージェント

既卒やフリーターの就職を専門に支援しているエージェントは、社会人経験がない人を採るつもりの求人を中心に扱っています。

応募書類で門前払いになる企業に応募し続ける遠回りを、最初から避けられます。

年齢によって、使えるエージェントが変わります。3社の違いを並べると次のとおりです。

エージェント対象年齢こんな人に向いている
第二新卒エージェントneo18〜28歳正社員経験がまったくない人
UZUZ18〜29歳(高卒以上)IT系に興味がある人、ブラック企業を避けたい人
ツナグバ18〜35歳29歳を過ぎた人、アルバイトから正社員を目指す人


29歳を過ぎて、neoもUZUZも対象から外れてしまった人の受け皿になるのがツナグバです。

ツナグバは35歳まで対象なので、29歳を過ぎた人でも相談できます。

今のアルバイトを辞める前から、正社員への就職活動を始めたい人にも向いています。

\バイトからでも、正社員を目指せる/

18〜35歳が対象です。今のアルバイトを辞める前から相談できます。


ハローワーク・東京しごとセンターなど公的な窓口

国や自治体の窓口も、既卒が使える選択肢です。

新卒応援ハローワークは卒業後おおむね3年以内の既卒が対象で、書類の添削や面接の練習を無料で受けられます。

東京都に住んでいる人なら、若者向けの就職支援をしている東京しごとセンターのヤングコーナーも使えます。

大事なのは、求人を探すだけで終わらせないことです。

私のように紹介状をもらうだけでは、無料で受けられる支援を自分から捨てているのと同じです。

最後に、ここまでで書ききれなかった細かい疑問に答えておきます。


既卒の就職についてよくある質問

ここまで読んでも、まだ引っかかっていることがあるかもしれません。

年齢、上京、空白期間の長さ、アルバイト経験の書き方。既卒の就職でつまずきやすい4つの疑問に、採る側の目線で答えます。

既卒の就職は何歳まで間に合いますか?

はっきりした線はありませんが、既卒やフリーターを対象にしたエージェントの多くは、28歳や29歳で対象年齢を区切っています。

それを過ぎると使えるサービスが減り、30代に入ると未経験の枠そのものが狭くなります。

20代のうちに、対象年齢に入っているサービスへ登録しておいてください。


地方から上京して就職することはできますか?

できます。ただ、採る側がいちばん気にするのは「この人は、いつから働けるのか」です。

私はこれまで、上京を希望する人を面接したことがありません。内定を出しても、そこから部屋を探して引っ越しが終わるまでに、どのくらいかかるか読めないからです。

急いで人を入れたい企業ほど、入社できる日がはっきりしない応募者は後回しになります。

応募する前に引っ越しの時期を決めて、「〇月〇日から勤務できます」と言える状態にしておいてください。

卒業してから1年以上たってしまいました。もう遅いですか?

遅くはありません。私は2年の空白があっても、そのあと正社員になっています。

ただ、空白が長いほど面接で必ず理由を聞かれるので、答えの準備は欠かせません。

これ以上空白を延ばさないよう、今月中に1つ目の応募か相談を済ませてください。


アルバイトの経験は、履歴書や職務経歴書に書いていいですか?

書いてください。

正社員の経験がない既卒にとって、アルバイトで続けてきたことは数少ない判断材料です。

私の会社でも、学歴の欄に「卒業」としか書いていない書類は通しませんが、アルバイトなどで目に留まる経験が書いてあれば、面接に呼ぶ可能性はあります。

何をどのくらいの期間やってきたのかを、具体的に書いてください。


まとめ|既卒の就職は、応募する企業を変えれば結果が変わる

まとめ|既卒の就職は、応募する企業を変えれば結果が変わる


本記事を読み始める前、こんなふうに感じていたかもしれません。

  • 周りはみんな社会人になったのに、自分だけが取り残されている
  • 既卒可の求人に応募しているのに、書類選考で落ち続ける
  • 落ちた理由を、誰も教えてくれない

PAPAO
PAPAO

今はもう、なぜ落ちていたのかも、次にどこへ応募すればいいのかも分かっているはずです。

既卒の就職は、たしかに新卒のときより厳しいです。

ただ、書類で落とされる理由の多くは、あなたの能力ではありません。

社会人のマナーを一から教える余裕がない企業に、応募しているかどうかです。私の会社が既卒を面接に呼んでいないのも、まさにその理由でした。

私は内定を自分で蹴って既卒になり、2年の空白をつくり、ハローワークに通っても決められませんでした。

それでも、そのあと正社員として働き、今は人を採る側にいます。既卒になったことで、人生が終わったわけではありませんでした。

この記事で押さえておいてほしいのは、次の3つです。

  • 書類で落ちるかどうかは、応募先がマナーから教えてくれる企業かどうかで大きく変わる
  • 履歴書は「卒業」で終わらせず、アルバイトなどの経験まで具体的に書く
  • 「社会人経験不問」「既卒歓迎」のように、既卒を受け入れる企業の求人から探す

落ち続けたのは、あなたが既卒だからではなく、応募先が合っていなかっただけかもしれません。

そういう企業を自分ひとりで見つけるのが難しければ、既卒の就職を専門に扱っているエージェントに、最初の1社探しから相談してみてください。

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過去は変えられなくても、次の応募先は選び直せます。

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18〜28歳が対象です。今の状況を話すところから始められます。

新卒バックレ→29社を渡り歩いた、元クズ社会人。
今は腰を据えて働きながら、採用する側(人事)もやっています。
辞めたい・受からない気持ちも、採用側の本音も、どっちもわかる。
転職のリアルを、自分の失敗込みでお届けします。
詳しいプロフィール → PAPAOってどんな人?

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