就職・転職活動で「応募しすぎた」と感じている皆様、お気をつけください!
ネット上の就職・転職掲示板では「100社以上に応募した!」という経験談を見かけることがありますが、果たしてこの過剰な応募は本当に必要なのでしょうか?
実際には、100社以上の応募は推奨されない理由があります。
なぜなら、応募先が多ければ多いほど、1社1社に注力できる時間が割かれなくなり、細かい対策が疎かになってしまうからです。
結果として、面接での不手際が生じる可能性が高まります。
複数の内定を獲得できる可能性が高まれるのなら喜ばしいことですが、同時に大変な判断を迫られるのも事実です。
多くの企業を受けたものの、どの企業でも十分な力を発揮できず、内定に至らないケースさえ起こりかねません。
また、応募書類の内容も企業への熱意が伝わりにくくなったり、求められている人物像から外れてしまったりする恐れがあります。
企業側から見ると「この人は本当にここで働きたいのか」と不審に思われかねません。
しかし、心配は無用です。
本当に内定を狙う企業に集中しつつ、無駄な労力を避ける方法をお伝えしますので、理想の転職が実現できることでしょう。
転職応募数の適切な上限とは
●転職活動において、応募する企業数は慎重に選ぶべきです。
適切な上限を設定することは、効率的な転職活動を行う上で重要なポイントとなります。
では、なぜ企業数が多すぎると問題なのでしょうか。以下、その理由について詳しく説明します。
転職応募した企業数が多すぎると何が問題?
●転職活動において、応募先や面接の回数にも適正なラインがあります。
応募数が多すぎれば、対応が疎かになり企業の信頼を失いかねません。
一方で少なすぎれば選択肢が狭まり、望む条件の内定を得られない可能性もあります。
応募数のバランスは重要です。
応募企業が多すぎて対応しきれない
●企業から同時に面接の日程が複数入り込んでくると、上手く対応できなくなってしまう可能性が高まります。
1社の面接対策だけでも相当な労力を要するのに、その準備を並行して行うのは想像するだけでもたいへんです。
結果として、ひとつひとつの企業に対して、十分な準備期間を確保できなくなる可能性が出てきます。
「先週の○○株式会社の面接は、急な日程で準備不足だったから失敗したかも…」
「今週は3社の面接が集中しているから、全部万全の対策ができない…」
このように、応募数が多くなり過ぎると、面接当日の対応に不安を感じてしまいます。
心理的なプレッシャーがかかり、本来の実力が発揮できない恐れもあります。
応募先が10社、20社と増えていくと、面接の日程調整が大変になってきます。
●実際に、「応募数が多すぎて企業の詳細を把握しきれず、不手際があって不採用になった」という切ない体験談を20代の就活生から聞くことも少なくありません。
複数の企業を受けるのは当然ですが、応募数が過剰になると、細かな準備を疎かにしてしまう恐れがあります。
その結果、企業から「この人は真剣に就職を考えていないのか」と不審がられ、不採用に至ってしまうケースもあるのです。
応募数は適切に管理し、準備を怠らないよう心掛けましょう。
■同時に何社も受けても面接でパニくらない必勝法!
詳細記事 面接で頭真っ白!面接 スラスラ言えない…【パニくらない対策方法】
企業から信用を失う恐れがある
- 企業との信頼関係損失のリスク
- 応募管理の困難さ
- 選考プロセスの質の低下
●転職活動において、応募企業数が多すぎると、企業との信頼関係損失のリスクがあります。
多くの企業に応募していることが明らかになると、企業は応募者の熱意を疑い、約束への忠実さに対する信頼を失う可能性があります。
面接日時の返信がなぜこんなに遅いの?他もたくさん受けてて弊社は本命ではないのかな?
また、多数の応募を同時に管理することは困難であり、内定辞退時の対応遅延が不誠実な印象を与えることもあります。
さらに、応募企業数が多いと、各企業への準備が不十分になり、面接や書類選考の質が低下し、望む職を得るチャンスが減少することも考えられます。
したがって、自分のキャリア目標に合致し、熱意を持って検討している企業にのみ応募することが、企業との信頼関係を維持し、時間と労力を有効に活用するために推奨されます。
適切な求人応募&面接の目安数値
●求人応募と面接の目安数値について、何社くらいが一般的なのでしょうか?
以下でご紹介していきます。
それでは、年収別の目安を見ていきましょう。
年収700万以下で20社程度が目安
【年収700万円以下の場合】
・応募数の目安:20社程度
・面接回数の目安:10回程度
●転職エージェントの方に聞くと、年収700万円以下の層であれば、20社程度を目安に応募するのが賢明だそうです。
20社を下回ると選択肢が狭まり過ぎてしまい、逆に20社を大きく上回ると先に説明した通り、対応が手薄になりがちです。
ゆえに20社前後が無難なラインとされているのです。
無理のない範囲で優先順位をつけ、1社1社に十分な対策を尽くすことが、転職成功への近道なのです。
年収700万以上で30社が上限
【年収700万円以上の場合】
・応募数の上限目安:30社
・面接回数の目安:15回程度
●一方、年収が700万円を超える層については、応募数の上限は30社が一般的だと言われています。
高年収の方ほど、求められる経験値や専門性が高く、条件にマッチする企業数自体が少なくなる傾向にあります。
そのため、20社を超えたあたりから無闇に追加応募を重ねるよりも、精査して絞り込む方が賢明とされています。
このように、ご自身の年収レベルに応じて、適切な応募数が異なってきます。
年収レベルごとに効率的な転職活動を行うにはそれらを踏まえた上でコントロールすることが重要です。
無闇に応募数を重ねるのではなく、自身のレベルに合わせて計画的に取り組むことが成功のカギとなるのです。
このように自身の年収レベルで目安が変わってくるため、無理のない範囲で効率よく活動を進めることが賢明です。
過剰な応募は避け、選りすぐりの企業に注力することが成功のカギとなります。
追加の応募はしっかりと精査し絞り込んでいく必要があります!
応募書類の効率的な作成方法
●効率的な応募書類作成には戦略が必要です。
まずは転職活動の優先順位を明確にし、次にその基準に沿った応募書類のテンプレートを作成しましょう。
転職活動の優先順位を決める
本当に内定を狙う企業を上位に
●転職活動に際してまず重要なのは、どの企業を最優先で内定を狙うのかを明確にすることです。
転職活動においては、自身のキャリアプランと一致する企業を見極めることが重要です。
以下のポイントを考慮して、優先順位を決定しましょう!
- 理想の企業: 自分のキャリアプランにマッチした企業を選びます。
- 年収アップ: 給与の増加が見込める企業を探します。
- キャリアステップアップ: 長期的なキャリア形成に寄与する企業を優先します。
その他の企業は控えめに応募
●一方で、熱意があまりない企業や、あくまで滑り止め的な位置付けの企業に関しては、優先順位を下げて控えめに応募することをおすすめします。
過度に応募を重ねてしまうと、先ほど説明した通り、対応に窮する可能性が高まってしまいます。
つまり、効率的な求職活動を行うには、「本命企業」と「滑り止め的な企業」を分けて優先順位を付け、計画的に応募を進めていくことが賢明な方法と言えるでしょう。
応募書類のテンプレートを作成
基本情報は共通で記載
●応募書類の作成に際して便利なのが「テンプレート」の活用です。
氏名、年齢、最終学歴、職務経歴などの基本情報は応募先に関わらず共通ですので、あらかじめこれらの項目を記入したテンプレートを用意しておくとスムーズです。
リクナビNEXTにも応募書類のテンプレートが用意されています。
履歴書や職務経歴書のテンプレートをWord、Excel、PDF形式でダウンロードできるほか、簡単な自動作成機能も利用できます。
狙い企業に合わせてアレンジ
●一方で、志望動機や自己PRなどの内容は企業ごとに異なる部分となります。
テンプレートに書かれている内容を編集・加筆していき、志望企業の事業内容や募集要項をしっかり把握し、合わせて自身の強みややりがいなども盛り込むことで、よりフィットした応募書類を作成することができます。
このようにテンプレートを上手く活用することで、一つひとつ丁寧に作り込む必要はなくなり、効率的な書類作成が可能になります。
転職エージェントに応募書類の作成や面接のスケジュール管理をしてもらうのが超絶楽です!
■地域は限られるが無料で利用できる転職エージェント
複数の内定獲得時の対処法
●複数の内定を獲得した際には、各企業の条件を冷静に比較し、自分のキャリアプランに最も合致する企業を選ぶことが重要です。
そのためには、企業のビジョン、文化、給与、福利厚生など、様々な側面から公平に検討する必要があります。
また、辞退する場合は、感謝の意を表しつつ、誠実かつ礼儀正しく連絡を行うことが大切です。これにより、将来的なネットワーク構築にも役立ちます。
内定企業を公平に比較・検討する
年収・福利厚生・通勤時間など
●複数の内定を手にした場合は、冷静に各企業の条件を比較・検討する必要があります。
単に年収が高ければそれに越したことはありませんが、長時間労働を強いられる可能性があれば必ずしもメリットとは限りません。
また、立地条件が悪ければ毎日の通勤に多大な時間を費やすハメになりかねません。
年収以外にも、福利厚生や通勤時間など、総合的に見た労働環境をしっかり比較する必要があります。
求人票だけではわからない企業の内情は転職エージェントに質問するのが一番です!
自身のキャリアプランに合致するか
●加えて、自身のキャリアプランにどの企業が最もマッチしているかをしっかり見極める必要があります。
例えば年収は高額でも、スキルアップの機会が乏しければ、将来的にキャリアを阻害する恐れもあります。
入社後のキャリアパス、ポストも考慮に入れて、総合的に自身の人生設計とマッチングするかどうかを検討することが重要になってきます。
つまり、単に表面的な条件だけでなく、自身のキャリア展望との親和性も加味して、公平に複数の内定企業を比較・検討する姿勢が欠かせません。
辞退の連絡は礼儀正しく
感謝の気持ちを忘れずに
●最終的に内定を辞退する企業があれば、きちんと連絡を入れましょう。
せっかく内定の段階までこぎつけたのですから、感謝の気持ちを忘れずに、丁重に辞退の旨を伝えることが求められます。
橋は切らず良好な関係を保つ
●また、伝え方としては「今回はお断りします」という一方的な表現は避け、可能であれば「次の機会には是非エントリーさせていただきたい」といった、関係を完全に絶たない柔らかい表現を心がけましょう。
誰にでも転職のチャンスは巡ってくるものです。
橋を燃やすのではなく、良好な関係を保っておくことが賢明です。
このように、複数内定獲得時には公平な比較検討を行い、企業に対する敬意を忘れずに丁重な対応を心がけることが重要になります。
感情的にならずに冷静な判断を下すことで、最善の選択ができるはずです。
■一度受けた会社に再応募したくなった時に読むべき記事
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転職活動で役立つ転職エージェントの活用術
●転職活動において、転職エージェントを上手に活用することは重要です。
転職エージェントとは?
求人情報の提供や面接のセッティング、アドバイスなどを行ってくれる専門家です。
転職エージェントを利用する前に知っておきたいこと!
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詳細記事 転職エージェントが合わないと嘆く前に…当たり外れを避ける方法
それでは、下記で複数の転職エージェントと組むメリットについて見てみましょう。
複数の転職エージェントを利用するメリット
転職活動では、転職エージェントを上手く活用することがポイントになります。
特に複数のエージェントを同時に利用することで、以下のようなメリットが期待できます。
- 非公開求人の情報が豊富に入手できる
- 自分に合った求人を複数のルートから探せる
- 条件交渉への助言や面接対策のサポートが受けられる
一方で、デメリットもあります。エージェントによって契約条件が異なるため、入念な確認が必要になります。
またエージェント側の思惑で、自分の希望と合わない求人を押し付けられる可能性もあるでしょう。
総じて転職エージェントは活用すべきですが、上手く使いこなすために複数のエージェントを同時に利用することが賢明だと言えます。
■転職エージェントだと内定までが最短ルート!
詳細記事 転職エージェント経由だと内定率がなぜ高くなる?納得の5つの理由
専門エージェントと通常エージェントの違い
●転職エージェントには、一般的な通常エージェントと特定の業界・職種に特化した専門エージェントがあります。
専門エージェントは、専門分野への深い理解と強い求人網を持っています。
自分の経験や志向に合った求人を紹介してもらえる可能性が高いでしょう。
通常の総合的なエージェントは、幅広い求人を扱っているため、専門外の分野の求人も紹介されることがあります。
求人数が多い分、自分に合ったものを探し出すのが難しい面もあります。
転職活動では、両者のメリットデメリットを把握した上で、組み合わせて活用するのが賢明です。
まずは通常エージェントで活動の幅を広げ、次第に専門エージェントに絞り込むのがおすすめの使い分けです。
人気転職サイト「リクナビNEXT」の便利な使い方
●転職サイトの中でも「リクナビNEXT」は大手で利用者数が多く、非常に便利に使えます。
転職エージェントではないので、応募から内定まで、すべてあなた自身で活動する必要があります。
転職エージェントのようにサポートはありませんが、就職市場の動向を肌で感じるためにも、登録だけでもしておくべきです。
■リクナビNEXTのここが便利!
- 希望の条件で絞り込み検索ができ、自分に合った求人が探しやすい!
- 気になる求人を「まとめリスト」に入れて管理できる!
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加えて、リクナビNEXTでは履歴書の作成や職務経歴書の登録もできます。
一度登録しておけば、応募時の手間が格段に省けるでしょう。
このように転職活動では、転職サイトやエージェントを上手く組み合わせて活用することが大切になります。
自分に合ったものを見つけるために、複数の働きかけをしていくことがカギとなるのです。
■転職サイトでは日本最大級!エージェントと併用がおすすめ!
詳細記事 リクナビNEXTはブラックばかり?評判は悪い?転職までの全体像
まとめ
●転職活動で応募数が多すぎると、企業への対応が滞ったり信用を失ったりするリスクがあります。
一方で少なすぎれば選択肢が限られ、理想の内定を逃してしまう可能性もあります。
適切な応募数は年収によって異なります!
- 700万円以下であれば20社程度
- 700万円以上で30社が目安とされています。
そして応募の際は、本当に内定を狙う本命企業と本命企業の滑り止め的な企業に分け、優先順位をつけることが賢明です。
応募書類の作成も、基本情報のテンプレートを用意し企業に合わせて編集を加えることで効率化できます。
複数の内定を手にした場合は、年収や労働環境だけでなく、自身のキャリアプランにも照らし合わせて、総合的に各社を比較・検討する必要があります。
内定辞退の際も丁重な対応を心掛け、企業との良好な関係を保つことが賢明です。
このように、計画性のある優先順位の設定と、効率の良い書類作成、複数内定獲得時の適切な判断が、求職活動を成功に導く秘訣となります。
面接対策とともに、本記事で解説した準備とマインドセットで、スムーズな転職が実現できるはずです。
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